一戸城跡 昭和57年度発掘調査概報 一戸町文化財調査報告書第6集

一戸城跡 昭和57年度発掘調査概報 一戸町文化財調査報告書第6集
編集・発行:一戸町教育委員会
発行日:1983年3月31日
ページ数:30P+図版18P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「当町の代表的な城館址である一戸城跡については既に昭和54年に道路建設に伴なう事前調査として発掘調査を実施致しましたが、道路が開通するに伴ない周辺は格好の開発適地となり種々の計画が立案され現在に至っております。一方、東西350m、南北700mの大規模な城館址である一戸城についてはその文献資料が少なく、その範囲、構造等についてもほとんど不明となっていましたが、先きの調査により、各館を巡る大規模な堀のなかに木製品、更には植物遺体、動物遺体を内包する重要な遺跡である事が判明致しました。以上から当教育委員会では、各種開発計画に先だち遺跡の規模、内容をより確実に把握し、遺跡の範囲を確認するための発掘調査を計画致しました。今年度はこの第1次調査の初年度にあたり主郭と考えられる八幡館東方の館の範囲を確認するため実施しました。調査では、当初予定していた堀は検出できませんでしたが主として近世以降の陶磁器、あるいは鉄製品、石製品、古銭などが出土しております。」

書評:
図版の航空写真では一戸城の曲輪の輪郭がよく分かる。
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日輪城(恒吉城)跡 急傾斜崩壊対策工事に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書 第1次調査

日輪城(恒吉城)跡 急傾斜崩壊対策工事に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書 大隅町埋蔵文化財発掘調査報告書20
編集・発行:鹿児島県大隅町教育委員会
発行日:2000年
ページ数:54P+図版25P+付図1枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「日輪城(恒吉城)は大隅町恒吉に所在する山城です。恒吉地区には現在県内最古となった石橋である太鼓橋をはじめとする貴重な文化遺産が多く残り、住民の方々の文化財に対する関心も多大なるものであります。この地域の台地は、姶良火山の爆発による火砕流であるシラスによって構成されているため侵食に弱く、日々崩落の危険にさらされております。日輪城(恒吉城)跡付近も例外ではなく、貴重な人命を守り、同時に文化遺産の重要性を認識するため、防災工事とこれに伴う埋蔵文化財発掘調査を実施することになりました。調査の範囲は城のごく一部ではありましたが、本文にもありますとおり多くの遺構がみつかり、実態が不明瞭であった日輪城(恒吉城)跡の姿がおぼろげながら見えてまいりました。」

書評:
防災工事に伴う発掘調査であるが、炉状遺構がたくさん出ている。付図は発掘調査地図の拡大版です。炉状遺構について周辺城跡との比較がされています。
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史跡広島城跡 二の丸第二次発掘調査報告 広島市の文化財第44集

史跡広島城跡 二の丸第二次発掘調査報告 広島市の文化財第44集
編集:発行:広島市教育委員会社会教育部管理課
発行日:1989年3月
ページ数:39P+図版10P+折込付図1枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「広島市では、広島の歩んできた歴史を知る貴重な財産である史跡広島城跡を、将来にわたってよりよい姿で継承していくために、保存管理計画の策定にひきつづき、整備基本計画をまとめてまいりました。平成元年度からは、史跡広島城跡二の丸表御門の復元、御門橋の改修に着手することとなり、いよいよ城跡整備がスタートいたします。発掘調査は、この計画を推進するための基礎資料を得る目的で、昭和62年度から実施してきたものです。発掘調査の結果、昭和62年度には、表御門及び平・多聞・太鼓の各櫓の礎石を確認しました。また、昭和63年度においては、馬屋跡、番所跡の礎石及び井戸の遺構を確認することができるなど、二年度にわたる発掘調査によって、藩政時代の二の丸内に所在した建物などの規模、位置が、ほぼ明らかになりました。」
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史跡広島城跡 二の丸第一次発掘調査報告 広島市の文化財第42集

史跡広島城跡 二の丸第一次発掘調査報告 広島市の文化財第42集
編集:発行:広島市教育委員会社会教育部管理課
発行日:1988年3月
ページ数:31P+図版10P+付図1枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「昭和64年、広島城は築城400年を迎えます。また、この年は広島市が市制を施行して、100周年にあたる年でもあります。この記念すべき年に、史跡広島城跡保存管理計画の策定並びに整備基本計画の策定等、着々とその準備を進めているところです。今回の二の丸発掘調査は、史跡広島城跡の保存・整備に向けて、城内の遺構の保存状態を把握すると同時に、城跡の保存・整備のあり方、方策等を検討するための基礎資料を得ることを目的として実施したものです。発掘当初、城内の数多くの遺構は明治以後の時代の変化の過程で壊されているのではないかと考えられていましたが、今回の調査によって、藩政時代に二の丸に建っていた表御門・平櫓・多聞櫓・太鼓櫓の四棟の遺構を確認することができました。また、出土品の中には、従来不明であった二の丸の築かれた時期を示唆する陶磁器類も含まれるなど、大きな成果を収めることができました。」
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国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅸ

国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅸ
編集:発行:上越市教育委員会
発行日:1986年3月31日
ページ数:9P+図版18P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「春日山城跡は、昭和10年国指定史跡の指定を受けて以来、春日山史蹟保存会を中心にして保存活動がなされてきた。その後、昭和49年・55年と追加指定がなされたが、未だ全域が指定されてはいない。当市では、文化庁・新潟県教育委員会の指導を得ながら春日山城跡の指定範囲の確定を急いでいる状況にある。昭和52年度から56年度にかけて実施した範囲確認調査によってある程度の確認はなされていたが、国県の指導もあって今回は監物屋敷の調査と大手道の再検討を行うに至ったものである。」
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国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅷ

国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅷ
編集:発行:上越市教育委員会
発行日:1985年3月30日
ページ数:20P+図版20P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「昭和57年度より開始した昭和49年史跡指定地(通称ロウ門地区)の調査は本年度で3年を経過し、道路・溝などによって区画されていた城下の一部が明らかにされ、出土遺物からはそれらが天正年間から慶長年間を中心に使用されていたことが判明しました。当市では、これらの調査を踏えて来年度より史跡の公園化事業を進めるべく準備を進めており、初年度の60年度は先ず管理的な盛土と除草を実施する予定であります。」
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国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅶ

国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅶ
編集:発行:上越市教育委員会
発行日:1984年3月31日
ページ数:20P+図版20P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「史跡春日山城跡の調査は、昭和52年度より昭和56年度の5ケ年を費やしてほぼ範囲の全容を知るに至り、昨年度より史跡指定地の整備に向けての調査に着手致しました。今年度はその2年次として、通称ロウ門(牢門・櫓門)附近の調査を手掛けました。今年度の調査において検出されました遺構は、道・井戸・溝などであります。道と溝は、この区域の屋敷割の基本となるものであり、それらが土塁を意識して構成されていることは、道・溝などと土塁が同時に存在したことを示唆しており、今後の町割を究明する上で重要な位置を占めるものと言えましょう。」
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国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅳ

国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅳ
編集:発行:上越市教育委員会
発行日:1981年3月初版
ページ数:9P+図版11P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「史跡春日山城跡の発掘調査は、昭和52年に第1次調査を実施して以来、今年度は第4次を数える。第4次調査は、近く建設が予定されている北陸高速自動車道の法線及び、その付近について実施したものである。法線の大字中屋敷字炭山は、春日山城古絵図に『御馬山』と記され、『御馬山』の東には『鉄砲町』まる名も見られ注目されるところである。」

この調査では遺物が少なく遺構も出なかったようで、古絵図にある「御馬山」や「鍛治町」の存在を裏付けることはできなかったようである。
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水城跡2 -第28・30・31・34次調査-水城跡環境整備報告 太宰府市の文化財第67集

水城跡2 -第28・30・31・34次調査-水城跡環境整備報告 太宰府市の文化財第67集
編集:発行:太宰府市教育委員会
発行日:2003年1月初版
ページ数:89P+図版12P+付図1枚+CD-ROM1枚
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「水城跡は、日本の歴史上重要な遺跡として、大宰府跡や大野城跡とともに国に特別史跡に指定され、大切に保存されています。この報告書はその水城跡周辺で平成10~12年度にかけて行われた発掘調査成果をまとめたものです。その中でも第31次調査では、九州では珍しい平窯が見つかるなど貴重な発見がありました。また、平成13年度には大宰府市国分側の土塁下に管理用通路を整備し、水城跡の管理に寄与することはもちろん、長年の懸案でありました土塁崩壊の予防にも繋がるものとなりました。」

書評:
本書は、九州大宰府近くの水城跡の発掘報告書です。水城全体の詳細な計上を確認できる地図を付図として、発掘調査の写真をCD-ROMとして添付されている複合報告書となっています。
水城は、吉松丘陵と大城山の間で、最も狭い個所に築造された土塁のことで、「日本書紀」天智天皇三年是歳条に「築大堤、貯水、名曰水城」という記事から、この土塁が664年築造された水城と言われています。「城」と付いていますが、「みずじろ」ではなく「みずき」と読みます。朝倉一乗谷など谷間の城下町の入口に置かれた「城戸(きど)」などと役割は同じ、防衛線の建造物となります。しかし、その規模は非常に大きく、谷間に築かれた砦と言えるでしょう。
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都道府県別日本の中世城館調査報告書集成4 北海道・東北地方の中世城館 岩手・福島

都道府県別日本の中世城館調査報告書集成4 北海道・東北地方の中世城館 岩手・福島
出版社:東洋書林
発行日:2002年6月初版
定価:30,000円+税
オススメ度:★★★☆☆
岩手県:1986年3月 291P+付図1枚
福島県:1988年3月 454P
書評:
「本巻は岩手県・福島県の報告書を原則としてそのまま、判型を縮小して復刻するものである。福島県編の城館分布図は本冊に組み込まれているが、岩手県編では別刷り折り込みとなっている。なお別刷りで挿入してあった岩手県の正誤表は、本書では同県の最終頁に収めた。」
各都道府県が文部省の指導の下行ってきた中世城館跡の調査報告書です。公的に機関による調査報告書は市販されていないものも多く、古書で入手するにしても一冊数万円となっていることも珍しくない。そういう意味で版は小さく(原本はB5版から本書では菊版に)なってはいるが、入手できることに価値がある。
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