余目町の中世城館址

余目町の中世城館址
編集・発行:余目町教育委員会
発行日:1992年1月31日
ページ数:76P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本町には文献や痕跡などから中世城館址と云われている場所が九カ所ありますが、全部平城で比較的調査が楽で逸早く調査が完了し、県教育委員会に報告しております。しかし町内で中世に城館があったことを知る人は少なく、この報告書をもとに『余目町の中世城館址』という冊子を作成し汎くみなさんに紹介することにいたしました。」
平成元年から国庫補助により進められた山形県中世城館跡調査を受けて、調査した結果に考察を加えて余目町が作成した報告書。考察部分や参考資料が載せられ、県報告書より一段詳しい報告書となっている。

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但馬守護職太田昌明居城 亀ヶ城

但馬守護職太田昌明居城 亀ヶ城
編集・発行:但東町教育委員会、但東町文化財委員会
発行日:1973年12月15日
ページ数:35P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
教育委員会から発行されているので調査報告書のような体裁をしていますが、発掘調査や遺構現況調査の報告書ではなく、文献調査報告書のようなものです。亀ヶ城について興味ある方は一読してみるとよいでしょう。
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物集女城跡 向日市埋蔵文化財調査報告書第42集

物集女城跡 向日市埋蔵文化財調査報告書第42集
編集・発行:向日市埋蔵文化財センター、向日市教育委員会
発行日:1987年3月10日
ページ数:13P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「向日市の最北端、物集女街道の西側に小さな竹藪と池があります。これが南北朝時代に物集女氏が築いた城館です。今も掘や土塁が観察できる保存状態の良い城館跡です。しかし、近年の宅地開発の波はすぐそこまで押し寄せ、遺跡の保護に課題が生じて参りました。本冊は、堀跡を対象にした第2・3次調査の成果をまとめたものです。調査では、掘の規模や構造が明らかになり、現状の掘がほぼ当時の形をそのまま伝えていることが判明しました。」

書評:
カラー写真で当時の堀跡の様子が確認できます。
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小丸城跡 武生市埋蔵文化財調査報告Ⅴ

小丸城跡 武生市埋蔵文化財調査報告Ⅴ
編集・発行:武生市教育委員会
発行日:1986年3月31日
ページ数:58P+図版11P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「小丸城跡は、昭和31年3月に福井県指定文化財の史跡として、野々宮廃寺跡と併わせて指定を受けている遺跡であります。今回調査を実施したのは、二の丸巽櫓の南に位置する外堀で、調査の契機となったのは、民間会社と土地所有者による開発行為にかかるものでありました。県内の平城としては、営まれていた時期が確定され、その遺構を顕著に確認できる、唯一の城郭跡の破壊が惜しまれました。しかし、これらの発掘調査によって得た成果は大きく、学術的にも大変貴重な資料を得ることができ、新たな発見もありました。」
前田利家、不破光治とともに、柴田勝家の与力として小丸城に入った佐々成政の居城。野々宮廃寺と城域が重複しているが、遺跡図を見ると以前訪れたときは残存部分をすべて見てはいないようだ。調査自体が25年も前のことであるので、当時とは姿が変わっているのかもしれない。

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七尾城下町遺跡 七尾城跡シッケ地区遺跡発掘調査報告書 七尾市埋蔵文化財調査報告第15集

七尾城下町遺跡 七尾城跡シッケ地区遺跡発掘調査報告書 七尾市埋蔵文化財調査報告第15集
発行:七尾市教育委員会
発行日:1992年3月
ページ数:123P
編集:七尾市教育委員会文化課
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「七尾城は、能登国を治めた能登畠山氏の居城で、麓には多くの家屋敷が軒を連ね、活気を呈した京風の「能登畠山文化」が花開いていたと言われています。今はこの七尾城も、麓の町並みも失われ、地名や石垣に面影が偲ばれます。こうした七尾城については、歴史研究の対象として、また人々の憩いの地として広く感心がよせられています。今回のシッケ地区遺跡の発掘調査では、城下町となる都市計画された町並み、国内外から運び込まれた陶磁器類や色あざやか漆器などがたくさん出土し、「能登畠山文化」の一端が確認できました。本書はこうした成果をまとめたものです。」
七尾城下町の発掘調査で多くの成果のあったシッケ地区の報告書です。当時のにぎわいを彷彿とさせる遺物の数々が掲載されており、ようやく入手することができました。

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南加賀地区・小松市域の一向一揆城址研究1 -別宮(鳥越)城跡に至る滓上川の谷筋「三坂越」ぞいの城塞群踏査を中心に-

南加賀地区・小松市域の一向一揆城址研究1 -別宮(鳥越)城跡に至る滓上川の谷筋「三坂越」ぞいの城塞群踏査を中心に-
編集・発行:山本幸子
発行日:1996年3月10日初版
ページ数:24P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
本書は小松市の委託により作成されたもので、一向一揆の城としての可能性を文献や城館の位置関係から推測していく内容となっている。一弾の本書では基礎調査を行って問題提起をしている。

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久能山城跡現況遺構確認調査報告書 久能山城

久能山城跡現況遺構確認調査報告書 久能山城
編集・発行:久能山東照宮、静岡古城研究会
発行日:1994年3月31日
ページ数:56P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「久能山には古く、平安時代の初めより天台宗の名刹、久能寺があった。戦国末期、甲斐の武田信玄が江尻城を中心とする駿河経営にのりだし、当山に本格的な城郭を構築して武田水軍の拠点とした。この信玄の城は武田氏の滅亡後、家康公の有するところとなり、豊臣氏の支配を経て、再び公の手に帰するが、公自ら神として当山を永眠の地に定められたことにより廃城となった。」

書評:
久能山城は東照宮鎮座の地として調査未踏となっていたが、静岡古城研究会により学術調査として東照宮側が快諾して本書としてまとめられた。中世寺院の山城転用の例として貴重な調査である。
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越前波多野城跡 永平寺町文化財調査報告書第3集

越前波多野城跡 永平寺町文化財調査報告書第3集
編集・発行:永平寺町教育委員会
発行日:1990年3月31日
ページ数:31P+図版8P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「波多野城については江戸時代の地誌にわずかに見える程度で、城郭としての実態や、その歴史的意義については、ほとんど明らかになっていませんでした。城山山頂も雑木が繁茂し、城の縄張りが把握できないような状況となっていました。近年、本町ではふるさとの自然や歴史を愛する文化の香りの高い町をめざして、文化遺産の発掘調査・保存・活用に努めてきましたが、ようやく平成元年度に国および県の補助をいただき波多野城跡の範囲確認調査に着手することになりました。」
波多野城の本格的な縄張り調査。最初に永平寺城の城館跡の分布が載っているのでこちらも参考になる。

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足助の中世城館

足助の中世城館
編集・発行:足助町教育委員会
発行日:2001年3月30日
ページ数:79P
著者:鱸鍳
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、豊明市の故鱸氏が昭和62年から平成8年にかけて調査した足助町内所在の中世城館跡の報告書である。」
鱸氏は愛知県が行った中世城館跡調査の調査員もされていたことから、本書の書式も「愛知県中世城館跡調査報告Ⅱ(西三河地区)」に準じた形式となっているが、巻末に報告Ⅱに未掲載の城館跡の可能性のある5城館跡が掲載されているので、補遺として使用したい。

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七尾城跡保存管理計画書

七尾城跡保存管理計画書
編集・発行:七尾市教育委員会
発行日:1989年3月
ページ数:図版8P+20P+図版5P+付図1枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「七尾城跡は昭和9年に文部省から史跡に指定されましたが、それは山岳域のほんの一部にしか過ぎません。この度文化庁や県の補助を受けた『七尾城跡保存管理計画策定事業』で、城跡の規模を明確に出来ました。この機会にこれら遺構を史跡に追加指定を受け、先人の残した文化財を保護してゆくと同時に、市民の憩いの場として、またロマンを想像しながら城跡をめぐる体力づくりの場として、十分な活用をするため、環境の整備をはかってゆきたいと思います。」
七尾城跡の初めての保存管理計画書であり、本書の調査により史跡指定範囲が追加されている。現在能越道建設のための事前発掘調査により山麓部の調査が進んでおり、本書に続く管理計画書が作成される予定になっている。

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