加賀藩主前田斉泰

加賀藩主前田斉泰
編集・発行:石川県立歴史博物館
発行日:1995年10月7日
ページ数:98P
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「前田斉泰は、尊皇攘夷の嵐が吹き荒れる幕末から維新期において、加賀藩の十三代藩主でした。彼の治世と時代を照合しますと、前期は藩財政窮乏と藩政改革、中期は飢饉と外圧、後期は尊王と佐幕という時代の大波のなかで『舵』を握っていたことが分かります。また、こうした時代のなかで能登へも足を踏み入れたただひとりの藩主でした。なお、東京大学構内に残る『赤門』は、徳川十一代将軍家斉のむすめ溶姫を迎えるために建てられた旧加賀屋敷御守殿門です。この溶姫が斉泰のもとに来嫁したのです。本展は、こうした藩主斉泰にスポットをあてながら、幕末の社会状況を藩の内外から描き出すものです。」
本書は平成7年10月7日から11月12日まで同館で開催された秋季特別展図録です。加賀藩の幕末資料を一覧できる珍しい資料です。石川県立歴史博物館で購入できます。
石川県立歴史博物館ホームページ

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越中富山 山野川湊の中世史

越中富山 山野川湊の中世史
出版社:桂書房
発行日:2008年9月初版
ページ数:487P
著者:久保尚文
定価:5,600円+税5%
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「越中の個々の中世城館の成立について考える際に必要となる、越中での諸政治抗争の当事者、対立契機、局面。状況についての共通理解をもつために、中世全般にわたる地域政治史の特徴点を概観する。 」
富山県史を始め県内各市町村史の執筆などを担当した、富山県の中世史の第一人者である久保氏の論文集である。現在までに同氏が発表した論文を補完するものも多数あり、現在判明している富山県の中世史の到達点の一端を伺うことができる良書である。
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財団法人金沢文化振興財団研究紀要 第1号

財団法人金沢文化振興財団研究紀要 第1号
編集・発行:財団法人金沢文化振興財団
発行日:2004年3月31日
ページ数:66P
定価:700円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「設立から十五年を迎えた今年度、本財団は名称を『財団法人 金沢文化振興財団』に改め、これまでの伝統文化の継承・保存からさらに踏み込んで活用・振興を目指すべく新しいスタートを切りました。これを機に、各施設の学芸員が行った調査・研究の成果を広く発表する場を設けることとし『研究紀要』として刊行することといたしました。」
創刊号は前田土佐守家に関する論文が2本収録されていて興味深い。

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高岡山瑞龍寺

高岡山瑞龍寺
編集・発行:高岡市教育委員会文化財課
発行日:1996年3月31日
ページ数:68P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「今回実施された昭和・平成の大修理は、文化庁、富山県を初めとする多くの関係者の方々の格別のご指導とご支援のもと、全国や地元の企業・有志の皆様のご協力をいただいて成し遂げられたものであり、ここに皆様に厚くお礼申し上げる次第であります。」

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高岡山瑞龍寺

高岡山瑞龍寺
発行:瑞龍寺刊行会
発行日:1981年9月12日
ページ数:168P
編集:瑞龍寺国宝保存会、高岡市立博物館、富山新聞社
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「私ども富山新聞社は利長公が開いた高岡の地で、戦後復刊の生ぶ声をあげてからことしで三十五年の年輪を刻みました。復刊三十五年の記念事業として、『瑞龍寺秘宝展』を開催いたしたのも地域文化の担い手としての当社としても最もふさわしい事業と思考したからでありあmす。この展覧会を機に関係者の間で同寺の縁起、堂塔、仏像、工芸品、古文書を集大成して後世に残そうとの機運が高まりこの小冊子となったわけです。」

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風土記の丘(信仰遺跡)

風土記の丘(信仰遺跡)
発行:越中風土記の丘保存会
発行日:1971年
ページ数:112P
編集:富山県教育委員会
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「富山県の立山連峰は、日本のアルプスの最北端の高山として、地質、気象、動、植物学等の自然文化の宝庫として世界に名高いが、これとともに、日本古代よりの全国信仰を集めた霊山として古来、富士、白山と共に、『日本三霊山』の一つとして知られている。ここに『立山文化遺跡調査報告書』と題して刊行する。」
立山信仰に関する貴重な調査報告書である。

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特別史跡一乗谷朝倉氏遺跡 発掘整備事業10周年記念展

特別史跡一乗谷朝倉氏遺跡 発掘整備事業10周年記念展
発行:岡島美術記念館
発行日:1976年10月15日
ページ数:27P
編集:朝倉氏遺跡調査研究所
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「このたび特別史跡一乗谷朝倉氏遺跡から発掘された資料を集めて特別展を開催いたします。一乗谷は文明3年(1471)朝倉氏が居城を構えて以来103年間にわたって洗練された文化生活を営んだ地であり、昭和42年から庭園、館跡、中の御殿跡、武家屋敷跡など次々と発掘調査が進められています。これらの調査によって400年のベールがはがされ、戦国武将の貴重な遺産が次第に白日のもとにあらわれてきました。今回はここ10年にわたる朝倉氏遺跡の発掘調査で明らかにされた資料を一堂に展示して、当時の生活及び文化のあとをふりかえってみたいと考えます。」
福井新聞社の後援で、昭和51年10月15日から10月24日まで岡島美術記念館で開催された企画展図録です。遺跡の整備される前の様子や発掘された遺物が載っています。巻頭4ページはカラーですが、あとはモノクロページです。

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越中安政の大地震古文書集 解題第十四集

越中安政の大地震古文書集 解題第十四集
編集・発行:新湊古文書に親しむ会
発行日:2008年3月
ページ数:93P
定価:500円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
上に古文献写真、下に解題文という形式で古文書を掲載しています。今号のテーマは「安政大地震」ということで、加賀藩、富山藩に大きな被害をもたらした地震に関係する文書が多く載せられています。生の古文書は素人にはなかなか読めるものではないので、解題文があるだけでも助かりますね。
本書は射水市新湊博物館で購入することができます。
射水市新湊博物館ホームページ

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神仏分離令と新湊 新湊市民文庫5

神仏分離令と新湊 新湊市民文庫5
発行:新湊市教育委員会
発行日:1992年3月31日
ページ数:51P
著者:荒木菊男
定価:200円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「明治の大変革は、幕藩体制下のいろいろな生活様式、意識や形式を変え、新しい時代への生活様式やいろいろな考え方を生み出しました。神仏分離令も、本当は神道あるいは仏教という本質を究め、これを二つに分けていこうというのが本来の趣旨であったわけです。したがって、こういうことが正しく行われたならば、宗教史にとって大きな意義があったと思われます。しかし、一部の神道学者、一部の国学者によって急進的で排他的な、まだ整っていない活動が行われ、結果的に良いものにはなりませんでした。そういうものが神仏分離令です。時期的には150年も前のことであり、そして、富山藩のような峻烈な合寺事件が新湊ではなかっただけに、案外、忘却のかなたへ消し去られたような感じがします。しかし、わずかな手がかりをもとに神仏分離令や宗教史をたどるのも、宗教そのものを考えるうえで意義のあることではないでしょうか。」
加賀藩と富山藩の対応の違いにより、同じ富山にあって神仏分離令の影響はかなり異なったようです。本誌裏には「非売品」とありますが、のちに新湊市民文庫として販売されるようになったようです。本書は射水市新湊博物館で購入することができます。
射水市新湊博物館ホームページ

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新湊市の社寺建築 新湊市民文庫26

新湊市の社寺建築 新湊市民文庫26
発行:新湊市教育委員会
発行日:2004年3月31日
ページ数:104P
著者:上野幸夫
定価:200円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
新湊市として最後の発行となった市民文庫です。モノクロの小冊子ながら寺院・神社の観覧ポイントを文化財視点からまとめています。値段も安く、旧新湊市内を散策するときは非常に参考になります。本書は射水市新湊博物館で購入することができます。
射水市新湊博物館ホームページ

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