発行:富山県福岡町教育委員会
発行日:1997年3月31日
ページ数:18P+図版8P
編集:富山県埋蔵文化財センター
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は分譲住宅建設に伴い平成7年度に行われた発掘調査の結果をまとめたものです。今回の調査により、中世の木舟城の城下町に相当すると思われる溝区画が2箇所みつかりました。また極めて保存状態のよい轡がみつかり、富山県の中世の馬具を考えるうえで貴重な資料になるものであります。」
天正地震で崩壊した木舟城の城下町遺跡の発掘調査です。
カテゴリー: 北陸
石名田木舟遺跡発掘調査報告書
富樫氏の歴史と伝承
発行:金沢市都市行政局圏域交流課
発行日:2007年3月初版
ページ数:108P
編者:富樫氏と高尾城の歴史研究会
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「今回、新たな研究テーマとして『富樫氏と高尾城』を選びましたのは、鎌倉から戦国時代において、金沢市の南域を拠点に武士団として成長し、やがて加賀国の守護としての道を歩んだ富樫氏の歴史と、その居城で一向一揆との戦いの舞台ともなった高尾城跡を多くの方々に知っていただくことで、これを文化遺産として後世に伝え、金沢市域と隣接地域の歴史的関係を踏まえた、深い結びつきを理解するための一助となればとの考えからです。」
平成16年に行われたシンポジウムの記録とともに、富樫氏に関する論文を収録する。一般販売されていないようなので図書館で借りました。
佐渡歴史文化シリーズⅨ 佐渡古城史 上
出版社:中村書店
発行日:1980年12月初版
ページ数:317P
編者:田中圭一
定価:2,000円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「越後や佐渡にはたくさんの城がある。高田の城はお堀で有名だし、新発田の城には江戸時代の建造物がのこっている。また、越後春日山の城は上杉氏の城としてあまねく知られている。そして、かなりの数の城が保存の対象として史跡に指定されもしている。ところで、私たちがここでえがこうとする古城の歴史は、実は、その城の縄張りをあきらかにしたり、城主の系譜をただしたり、また、その滅亡のようすを述べようとしているのではない。私たちは、この城に佐渡の中世の村人の歴史を語らせたいと考えているのである。越後もそうだが、佐渡でも、中世についての文献は、庄園の史料や特定の寺社の所領にかかわる史料、地頭・土豪たちのゆずり状、そんなものが断片的にのこっているだけである。」
佐渡における中世の歴史を紐解きながら城を紹介するというもの。単なる城の紹介本とは異なるので、興味深く読み進めることができます。残念ながら絶版になっているので非常に入手が難しくなっていますが、おすすめです。
佐渡歴史文化シリーズⅨ 佐渡古城史 下
出版社:中村書店
発行日:1981年4月初版
ページ数:317P
編者:田中圭一
定価:2,000円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「近年、土地開発事業が急激に盛んになってきた。ブルドーザーが動きまわり、わずかの期間に何千年、何百年と変らずつづいてきた土地の姿が一変してしまう。そのなかには私たちの先祖の作りあげてきた文化的遺産も多数ふくまれている。遺跡とか遺構とかいわれるもの、また、そのなかに埋蔵されている遺物というようなものがどんどんなくなっていく。中世の城址もその例外ではありえない。」
佐渡における中世の歴史を紐解きながら城を紹介するというもの。単なる城の紹介本とは異なるので、興味深く読み進めることができます。残念ながら絶版になっているので非常に入手が難しくなっていますが、おすすめです。
日本中世武士の時代 越後相川城の歴史
昭和・平成の大修理落成記念 加賀藩二代藩主前田利長の菩提寺 瑞龍寺展
編集・発行:石川県立美術館
発行日:1997年4月26日
ページ数:144P
定価:2,300円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
本書は、平成9年4月26日から5月18日まで石川県立美術館で開催された「瑞龍寺展」の解説図録です。最近図録は写真の質も良く、数も多く掲載されており、解説なども充実したものが多いですが、本書も普段は公開されていない品を鮮明な写真として見ることができ、それだけでも貴重です。
瑞龍寺は加賀藩二代藩主前田利長の菩提寺です。10年にわたる修理が完了したのを機に開催された本展では、数々の品が展示されたようですが、たまたま入手できた本書で眺めているだけでももう1回やってくれないかなと思います。
木舟城シンポジウム 戦国の終焉 よみがえる天正の世のいくさびと
編集・発行:福岡町教育委員会
発行日:2002年11月29日
ページ数:29P
定価:1,000円(5%税込) (2009/8/29更新)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「今から416年前、木舟城は大地震に見舞われ、前田秀継城主夫妻が落命する悲劇の舞台となったお城として有名です。時には『幻の城』とも形容されることがあった木舟城ですが、能越自動車道建設に伴う発掘調査によって城下町が次々と発見されたことで城を取り巻く状況が一変しました。幻が実体を持ち始めたことで木舟城は衆目を集めるところとなり、町では埋蔵文化財担当の専門職員を採用し城の実態解明を目指して『木舟城跡調査検討委員会』を発足させました。継続的な調査研究の結果、2002年には城の範囲確認という初期の目的を達成し、その成果は報告書にまとめられています。シンポジウムでは、そうした調査成果を広く公開するとともに、様々な視点から木舟城に迫ります。」
本書は2002年11月30日に福岡町総合町民センターで開催されたシンポジウム資料の解説図録です。当日配布されたものか販売されたものか分かりませんが、運よく古書で入手しました。ページ数は少ないですがフルカラーで写真や発掘成果、復元推定図などが掲載されています。木舟城の地滑り痕跡の写真もカラーで掲載されており貴重です。