編集・発行:中世文化財を活用した地域連携事業実行委員会
発行日:2010年1月23日
ページ数:95P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「畠山重忠は埼玉県を代表する人物です。板東平氏の内、秩父氏の出身で、源頼朝に仕え大功がありました。その事績の一端は「吾妻鏡」に記されていますが、42歳の時に北条氏に謀殺され一族が絶えたため、遺品が極めて少なく関連文書も多く遺されていません。しかし、文献史学の分野では他の断片的な史料を綜合する綿密な研究法によって嵐山町内で起こった大蔵合戦や河越氏の研究、武蔵国留守所惣検校職の実態追究などによって畠山重忠をめぐる歴史研究は大いに進展しつつあります。また、考古学においては重忠に直接関わる発見は少ないものの、埼玉県下において中世前期の館跡・寺院跡・生産遺跡などが調査された結果、武蔵武士の実生活や信仰、館内における生業についても少しずつ明らかになりつつあります。」
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カテゴリー: 関東
皇居のしおり
江戸城の縄張りをめぐる
関東の名城を歩く 南関東編 埼玉・千葉・東京・神奈川
関東の名城を歩く 北関東編 茨木・栃木・群馬
編者:峰岸純夫、斎藤慎一
出版社:吉川弘文館
発行日:2011年6月
ページ数:274P
定価:2,200円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「往時を偲ばせる石垣や土塁、郭の痕跡などが訪れる者を魅了する中世城館跡。茨城・栃木・群馬の3県から精選した名城64を、最新の発掘成果に文献による裏付けを加えて、詳細・正確な解説と豊富な図版で紹介する。」
このサイズで多くの城を紹介しているので一城あたりのページ数は多くありません。そのため、歴史は深く触れられていませんが、各城ごとに地図や縄張図が掲載されていますので、持ち運びできるサイズで現地を訪れるときは役に立ち、また予習するにはちょうどよい解説量かもしれません。
江戸の大名屋敷を歩く 祥伝社新書
著者:黒田涼
出版社:祥伝社
発行日:2011年6月
ページ数:323P
定価:1,100円+税
オススメ度:★★★★☆
書評:
「六本木ヒルズ、ミッドタウン、後楽園、築地市場、水天宮…。あの人気スポットも昔は大名屋敷だった! 江戸が身近になる13の探索コースを、ルートマップ、歩行時間の目安などのデータとともに紹介。」
前作「江戸城を歩く」から2年、今作は大名屋敷がテーマとなっています。前作を手に江戸城の遺構を歩き回りましたが、今作も楽しそうですよ。距離が長くなったためか、3時間を越えるルートが多いです。この片手に東京を歩けば、街歩きが楽しくなりますよ。
天守再現!これが江戸城だ! 別冊宝島
出版社:宝島社
発行日:2011年5月6日
ページ数:111P+DVD1枚
定価:980円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「安土城以来の城の集大成であり、巨大な平和の象徴でもあった江戸城の天守。そのすべてを天守編と城郭編に分けて、豊富なCG画像と資料とともに詳しく解説する。江戸城増改築年表も収録。」
DVDに収録されているのは表紙を飾っている3代家光の寛永度江戸城です。江戸城は3度建てられ、この家光の寛永度江戸城が最も巨大だったことで知られているが、外観のCGはわずかで、ほとんどは内部の廊下や部屋のCGとなっている。内部をCGとしたものは少ないので貴重であるが、内部ばかりでは城の巨大さは感じられないので、せめて城から城下を覗くくらいのCGがあっても良かったのでは。さらにどんどん上階へ登りながら、最上階へ到着する前にCGが終わってしまう・・・これは余韻なのか?
まあ、この価格でCGのDVDを購入したと思えば高くない買い物かな。
歴史REAL vol.3 江戸城の謎に迫る!
江戸復元図
編集:東京都教育庁社会教育部文化課
発行:東京都情報連絡室情報公開部都民情報課
発行日:1889年3月
ページ数:30P
定価:12,370円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、東京都地形図の中に幕末の江戸の町割を復元し、更に武家地・寺社地・町地等の情報を盛り込んだ江戸復元図である。」
古地図を見ながら街を散策することが密かなブームとなっているが、古地図では実際の区画や場所がはっきりしないことも多い。本書は昭和62年の現代地図の上に、文久2年(1862)の地図を復元したものであり、道路の重なりなどを含めて非常にわかりやすい。また、用途により色分けなどもされているので参考になる。
第五回企画展 「川越城 -失われた遺構を探る-」
編集・発行:川越市立博物館
発行日:1992年3月24日
ページ数:90P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「中世に築かれた川越城は、江戸時代に入ると川越藩の政治・経済の中核として引き続いて維持され、城の拡張や城下町の整備が行われました。その規模は、本丸・二の丸・三の丸などの曲輪、3つの櫓、13の門よりなり、総坪数は約4万6千坪といわれています。このような川越城も明治維新の変革により廃城となり、その後は建物の撤去、城地の払い下げなどによりその景観を大きく変えていきました。今日、川越城のかつての姿をたどろうとしても、その全体の姿を理解することはなかなか困難です。今回、第五回企画展としてかつての川越城を文献史料、絵図、発掘出土品、遺構などを通じてもう一度探ってみようと考えました。」
書評:
本書は平成4年3月24日から5月10日まで同館で開催された企画展の展示図録です。川越城についてわかりやすくまとまっています。絵図は縮小されているものの複数点掲載されているので、城のかたちなどの比較には使えます。
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