編集・発行:城郭談話会、大和郡山市教育委員会
発行日:2003年3月31日
ページ数:8P
定価:非売品 限定2000部
オススメ度:★★★☆☆
書評:
筒井城総合調査を受けて、地元住民や筒井順慶顕彰会の会員に配布するため2000部のみ作成されたパンフレット。フルカラー。遺構の写真を掲載し、筒井城跡の価値を報告、啓蒙する内容となっている。
カテゴリー: 城郭
筒井城総合調査報告書
編集・発行:城郭談話会
発行日:2004年3月31日
ページ数:281P
定価:3,000円(税込)
オススメ度:★★★★☆
書評:
「筒井順慶のふるさと、大和郡山市筒井町では毎年『順慶まつり』がかいさいされており、順敬は今も地域の方々に親しまれています。また、順慶の居城であった筒井城を大事に守り、後世に伝えて行こう、という動きも活発です。大和郡山市ではこうした地元の意向を受け、住宅開発で破壊が目前に迫った城の中心部を買い上げると共に、計画的な発掘調査を実施し、後世に筒井城の姿を伝えるべく努力しております。本書は、平成14年1ケ年にわたり筒井氏や筒井城に関する最新の調査・研究を行った『筒井城総合調査』に参加いただいた方々に、その成果を論文として執筆いただいたものです。したがって本書は、筒井氏・筒井城を知る上で最も信頼すべき基礎資料であると同時に、全国的に見ても希な、特定の戦国武将およびその城郭に関する研究書といえるでしょう。」
本書は他の城郭談話会編集の城郭研究シリーズと少し趣が異なる。それは大和郡山市教育委員会の委託という公的報告書に準ずる調査であったことによるのだろう。筒井城に関する基礎資料としては本書に勝るものはないであろう。筒井氏や筒井城に関して興味のある方はぜひ入手してほしい。
熊本城のかたち 石垣から天守閣まで 築城400年記念出版
別冊歴史読本 空から見た日本の名城
出版社:新人物往来社
発行日:2008年3月初版
ページ数:219P
編者:千田嘉博
定価:2,000円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「北海道の志苔館から沖縄県の今帰仁城まで、全国の代表的な中世・近世城郭を空から撮影。迫力の航空写真で、自然地形を巧みに使った設計、複雑な石垣や堀のライン、城の中央にそびえる天守といった城郭の全貌をつぶさにたどる。」
上空から見た城跡というのは普段簡単には見られないだけに不思議と惹きつけられるものがある。本書のような書籍は以前にもあるが、本書ではなるべく最新の航空写真を収集しようとしたようである。ただ眺めて見るのも良し、以前の書籍とどこが変わったか比べてみるも良し。欲を言えば、いつ頃撮られた写真なのか分かればもっと良いのだが。
城と城下町2 大坂 大阪 変遷を古地図・古写真で追う
国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅸ
編集:発行:上越市教育委員会
発行日:1986年3月31日
ページ数:9P+図版18P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「春日山城跡は、昭和10年国指定史跡の指定を受けて以来、春日山史蹟保存会を中心にして保存活動がなされてきた。その後、昭和49年・55年と追加指定がなされたが、未だ全域が指定されてはいない。当市では、文化庁・新潟県教育委員会の指導を得ながら春日山城跡の指定範囲の確定を急いでいる状況にある。昭和52年度から56年度にかけて実施した範囲確認調査によってある程度の確認はなされていたが、国県の指導もあって今回は監物屋敷の調査と大手道の再検討を行うに至ったものである。」
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国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅷ
編集:発行:上越市教育委員会
発行日:1985年3月30日
ページ数:20P+図版20P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「昭和57年度より開始した昭和49年史跡指定地(通称ロウ門地区)の調査は本年度で3年を経過し、道路・溝などによって区画されていた城下の一部が明らかにされ、出土遺物からはそれらが天正年間から慶長年間を中心に使用されていたことが判明しました。当市では、これらの調査を踏えて来年度より史跡の公園化事業を進めるべく準備を進めており、初年度の60年度は先ず管理的な盛土と除草を実施する予定であります。」
[amazonjs asin=”B000J6JQYG” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”国指定史跡春日山城跡発掘調査概報〈8(昭和59年度)〉 (1985年)”]
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国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅶ
編集:発行:上越市教育委員会
発行日:1984年3月31日
ページ数:20P+図版20P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「史跡春日山城跡の調査は、昭和52年度より昭和56年度の5ケ年を費やしてほぼ範囲の全容を知るに至り、昨年度より史跡指定地の整備に向けての調査に着手致しました。今年度はその2年次として、通称ロウ門(牢門・櫓門)附近の調査を手掛けました。今年度の調査において検出されました遺構は、道・井戸・溝などであります。道と溝は、この区域の屋敷割の基本となるものであり、それらが土塁を意識して構成されていることは、道・溝などと土塁が同時に存在したことを示唆しており、今後の町割を究明する上で重要な位置を占めるものと言えましょう。」
[amazonjs asin=”B000J6JQYQ” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”国指定史跡春日山城跡発掘調査概報〈7(昭和58年度)〉 (1984年)”]
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国指定史跡春日山城跡発掘調査概報Ⅳ
編集:発行:上越市教育委員会
発行日:1981年3月初版
ページ数:9P+図版11P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「史跡春日山城跡の発掘調査は、昭和52年に第1次調査を実施して以来、今年度は第4次を数える。第4次調査は、近く建設が予定されている北陸高速自動車道の法線及び、その付近について実施したものである。法線の大字中屋敷字炭山は、春日山城古絵図に『御馬山』と記され、『御馬山』の東には『鉄砲町』まる名も見られ注目されるところである。」
この調査では遺物が少なく遺構も出なかったようで、古絵図にある「御馬山」や「鍛治町」の存在を裏付けることはできなかったようである。
[amazonjs asin=”B000J6JQZK” locale=”JP” tmpl=”Small” title=”国指定史跡春日山城跡発掘調査概報〈4(昭和55年度)〉 (1981年)”]
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水城跡2 -第28・30・31・34次調査-水城跡環境整備報告 太宰府市の文化財第67集
編集:発行:太宰府市教育委員会
発行日:2003年1月初版
ページ数:89P+図版12P+付図1枚+CD-ROM1枚
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「水城跡は、日本の歴史上重要な遺跡として、大宰府跡や大野城跡とともに国に特別史跡に指定され、大切に保存されています。この報告書はその水城跡周辺で平成10~12年度にかけて行われた発掘調査成果をまとめたものです。その中でも第31次調査では、九州では珍しい平窯が見つかるなど貴重な発見がありました。また、平成13年度には大宰府市国分側の土塁下に管理用通路を整備し、水城跡の管理に寄与することはもちろん、長年の懸案でありました土塁崩壊の予防にも繋がるものとなりました。」
書評:
本書は、九州大宰府近くの水城跡の発掘報告書です。水城全体の詳細な計上を確認できる地図を付図として、発掘調査の写真をCD-ROMとして添付されている複合報告書となっています。
水城は、吉松丘陵と大城山の間で、最も狭い個所に築造された土塁のことで、「日本書紀」天智天皇三年是歳条に「築大堤、貯水、名曰水城」という記事から、この土塁が664年築造された水城と言われています。「城」と付いていますが、「みずじろ」ではなく「みずき」と読みます。朝倉一乗谷など谷間の城下町の入口に置かれた「城戸(きど)」などと役割は同じ、防衛線の建造物となります。しかし、その規模は非常に大きく、谷間に築かれた砦と言えるでしょう。
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