滋賀県中世城館分布調査報告5(旧愛知・犬上郡の城)

滋賀県中世城館分布調査報告5(旧愛知・犬上郡の城)
発行:近江の城友の会
発行日:1987年3月
ページ数:251P+付図1枚
編集:滋賀県教育委員会
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、滋賀県教育委員会が滋賀総合研究所に委託して実施した『滋賀県中世城郭緊急分布調査』事業の成果をとりまとめたものである。本調査は、文化庁の援助を得て7ヵ年計画で、県下を7ブロックにわけ現地における分布調査を中心に作業を進めているものである。4年度目にあたる本年度は旧愛知・犬上郡および旧坂田郡の一部で調査を実施した。」
本書対象地区には、佐和山城や彦根城をはじめとする城砦群が含まれます。

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大坂城址Ⅲ 大阪府警察本部棟新築2期工事に伴う発掘調査報告書

大坂城址Ⅲ 大阪府警察本部棟新築2期工事に伴う発掘調査報告書
編集・発行:大阪府文化財調査研究センター
発行日:2006年3月31日
ページ数:(本文編)555P、(図版編)図版234P
定価:4,000円(5%税込)
オススメ度:★★★★☆
「今回の調査地は、東に大阪平野、西に大阪湾を望む上町台地の北端に位置しています。本書は平成15・16年度に実施した大阪府警察本部棟新築2期工事に伴う大坂城跡の発掘調査報告書です。平成10・11年度に調査を実施した西側のⅠ期工事に伴う調査地では、古代の谷から難波宮関連の木簡がまとまって出土しました。今回の調査でも、Ⅰ期工事の調査で検出した谷の続きが検出されることは確実であり、さらなる木簡の出土が期待されるところでありました。しかしながら、今回の調査では、意に反して『戊申年』木簡の出土していた谷は北側にそれていくことが判明しました。ところが、調査地の東側では新たな谷が埋没していることが明らかとなり、ここからは飛鳥時代の漆容器が大量に出土し、奈良時代の土層からは30点を超える絵馬が出土するという成果をあげました。さらに、この谷の南側では東西方向の柱穴列を検出し、難波宮の北限を検討する上においてきわめて重要な成果を提示することとなりました。また、その上層では調査地の中にぴったりとおさまるように豊臣時代の大坂城の堀が検出されました。この堀は二の丸大手口を逆コの字形に囲むものであり、素掘りではありましたが、堀底を堀障子にしていることなど、重要な調査所見がもたらされました。」

書評:
当時大規模な豊臣大坂城の堀の発掘ということで話題となった大阪府警察本部工事に伴う発掘調査の報告書です。第Ⅰ期工事は「大坂城址Ⅱ」として発刊されていますが、遺物中心で大坂城関連では金箔瓦などが掲載されています。本作では障子堀などの遺構部分も掲載されています。
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大坂城址Ⅱ 大坂城跡発掘調査報告書Ⅱ -大阪府警察本部庁舎新築工事に伴う発掘調査報告書-

大坂城址Ⅱ 大坂城跡発掘調査報告書Ⅱ -大阪府警察本部庁舎新築工事に伴う発掘調査報告書-
編集・発行:大阪府文化財調査研究センター
発行日:2002年3月29日
ページ数:(本文編)352P、(図版編)図版168P、(付図編)付図8枚
定価:6,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
「大阪市中央区大手前および法円坂の一帯は、東には大阪平野、西に大阪湾を望む上町台地の北端にあたります。当地は『難波の堀江』に比定される大川からも近く、古くより水上交通の拠点として瀬戸内海を通じて広く大陸ともつながっていました。周辺の遺跡を概観すると、縄文時代では学史的にも有名な森の宮遺跡をはじめとし、古代では難波宮、さらに中世以降では大坂本願寺および豊臣・徳川両氏の大坂城などがあり、各時代を通して歴史上きわめて重要な位置を占めてきた地域であるといえます。本書は平成10・11年度に実施した大阪府警察本部庁舎新築工事に伴う大坂城跡発掘調査報告書です。今回の調査では北半から見つかった谷の中から、難波地域では初めてまとまった形で木簡が出土するという思いがけない発見がありました。出土した木簡の中には孝徳朝の年西暦648年の紀年銘木簡が含まれており、前期難波宮の研究に一石を投じる重要な歴史資料となりました。」
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根城 -本丸の発掘調査- 八戸市埋蔵文化財調査報告書第54集

根城 -本丸の発掘調査- 八戸市埋蔵文化財調査報告書第54集
編集・発行:青森県八戸市教育委員会
発行日:1993年3月31日、1993年4月根城史跡保存会増刷版
ページ数:211P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「史跡根城跡は、北奥の中世を代表する南部氏の城館跡であり、その長い歴史は、現在、国の重要文化財となっている『南部氏文書』などをひもとくことによってあらましを知ることができます。そして約300年もの間存続した城跡は、八戸市民の拠り所として多くの方々のご協力を得ながら保護されてまいりました。ところが、八戸市発展に伴う市街化進展の波及は城跡周辺まで及ぶに至り、文化庁・青森県教育委員会と協議の上、昭和47年から史跡の公有化を開始いたしました。また、公有化とともに、史跡公園として積極的活用を図るという計画が立案され、史跡整備の基礎資料を得るため、昭和53年から本丸の発掘調査に着手しました。」
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史跡根城跡発掘調査報告書Ⅺ(昭和63年度) 八戸市埋蔵文化財調査報告書第31集

史跡根城跡発掘調査報告書Ⅺ(昭和63年度) 八戸市埋蔵文化財調査報告書第31集
編集・発行:青森県八戸市教育委員会
発行日:1989年3月31日
ページ数:147P+付図1枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本報告書は、岡前館の住宅建築に伴う緊急調査4件分を収録したものです。各調査地点とも調査区全面に多数の遺構が検出されました。岡前館の調査を開始してから11年が経過し、調査地点も22地点となりました。それぞれの調査区から得られた多くの資料から、本丸とは性格の異なる岡前館の姿が解明されてきております。」
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沓掛城址第一次発掘調査報告書

沓掛城址第一次発掘調査報告書
発行:豊明市教育委員会
発行日:1982年3月31日
ページ数:30P+図版12P
編集:豊明市沓掛城址発掘調査団
定価:不明
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
沓掛城址の第一次発掘調査の報告書です。
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福谷城跡第4次発掘調査概要報告書

福谷城跡第4次発掘調査概要報告書
発行:三好町教育委員会
発行日:1990年3月31日
ページ数:18P+図版11P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「福谷(うきがい)城跡の調査は、昭和59年度 地形測量等調査、昭和61年度 第1次発掘調査、昭和62年度 第2次発掘調査、昭和63年度 第三次発掘調査と実施されている。これら一連の調査は、福谷城跡の範囲の確認、遺構の性格の把握を目的として実施し、学術的究明と、将来の文化財の保護、活用に向けての基礎資料を得ることにあった。今次調査もまたその例外ではない。第1次から第4次に至る調査の全体計画は、福谷城跡の中心部分と考えられるⅠ郭部分から、順次周囲の郭や諸施設を明らかにしていくものであった。特に第4次調査は、福谷城跡の北東部に北方向に延びている堀の遺構検出と性格の解明、およびⅢ郭の建物遺構の検出と構築状況の解明を期し実施した。」
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第8回全国城郭研究者セミナー シンポジウム「小規模城館」 研究報告編

第8回全国城郭研究者セミナー シンポジウム「小規模城館」 研究報告編
編集・発行:第8回全国城郭研究者セミナー実行委員会、城郭談話会、中世城郭研究会
発行日:1992年8月1日
ページ数:170P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、第8回全国城郭研究者セミナーのシンポジウム『小規模城館』の研究報告編としてまとめたものである。第Ⅰ章は研究会の発表を中心に報告者の原稿を、第Ⅱ章は紙上報告をもとに、第Ⅲ章は当日シンポジウム討論を文字起こしして編集した。」
本書は現在品切れである。
中世城郭研究会 刊行物案内

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国指定史跡 石垣山一夜城跡現況調査報告(増補版)

国指定史跡 石垣山一夜城跡現況調査報告(増補版)
発行:小田原城郭研究会
発行日:1989年5月31日
ページ数:61P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本報告は1988年度の小田原郷土文化館研究報告の紙面の提供をうけて、小田原城郭研究会が作成したものである。小田原城郭研究会は、かつて本館研究報告九『石垣山一夜城址調査報告』(1973年)を概報として発表した。その後も調査は継続され前回報告書の担当者の多くは交代し、また調査の進展に伴い、遺構全域にわたる理解についても少なからず改訂を要するため、本報告は前回報告の内容に拘束されず、全く新たな体裁でまとめられた。」

書評:
豊臣秀吉の小田原攻めの際の本陣跡である石垣山一夜城に関する平成元年当時の状態調査の報告書です。各遺構について現在の状態と古図との比較のなかで検討されている貴重な書籍である。
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増山城跡調査報告書 -よみがえる戦国の山城と城下町-

増山城跡調査報告書 -よみがえる戦国の山城と城下町-
発行:砺波市教育委員会、砺波郷土資料館
発行日:1991年3月
ページ数:138P+付図3枚
編集:高田徹
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「増山城は砺波平野の東部山中、射水郡との境に位置する。南北朝期の貞治2年(1363)から史上に現れ、特に、戦国期には守護代神保氏の主要拠点として重要な位置を占め、越後から来攻する長尾(上杉)勢、砺波の一向一揆勢との間に各逐を争った。二上城の守山城、新川郡の松倉城とともに、越中の三大古城として知られる。文献も比較的多く、この分野からの研究は以前からかなり進んでいる。しかし、山城の常として、城の遺構そのものの実態は、ほとんど手つかずのまま残されていた。このたび、増山城跡調査グループの皆さんが砺波郷土資料館を中心としてこの解明に取り組まれ、遺構の実態と城の機能を明らかにされ、さらに城を取り巻くさまざまな事柄について博捜された。その結果、増山城の遺構が予想以上に壮大で、しかも破壊されずに遺存していることが判明した。」
4年間におよぶ調査の報告書です。現在は品切れのため販売されていませんが、ようやく古書で入手しました。本来3枚の付図が付いていますが、残念ながら入手したものには付いていませんでした。増山城跡は今年度発掘調査報告書が発行予定ですが、城下町を含めた報告書は本書を参考にするのがよいでしょう。

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