平成十四年度考古企画展 水城物語 大土居水城跡が語る古代の技術

平成十四年度考古企画展 水城物語 大土居水城跡が語る古代の技術
編集・発行:春日市奴国の丘歴史資料館
発行日:2002年11月2日
ページ数:21P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「今回の企画展では、市内で発掘調査された大土居水城跡から古代の土木技術について探ってみたいと思います。大土居水城跡は、平成7年から11年にかけて発掘調査され、その後現地の道路の下に埋め戻され、ひっそりと眠っています。皆さんがよく知る水城跡は、現在の太宰府市と大野城市の境に残る長さ1km以上の巨大な水城跡の印象が強いと思いますが、それと比べると規模は約半分の大土居水城跡。でも、両者の発掘成果は、それぞれの水城跡が共通する設計と技術のもとに造られたことを物語っています。」

書評:
平成14年11月2日から12月8日まで同館で開催された企画展図録です。春日市の大土居水城跡に関する展示ですが、同時代の古代山城や水城に関する資料も掲載されており、コンパクトに同時代の防衛施設を知ることができます。
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追揚ヶ城 携帯電話アンテナ基地局設置に伴う埋蔵文化財発掘調査報告 大平村文化財調査報告第15集

追揚ヶ城 携帯電話アンテナ基地局設置に伴う埋蔵文化財発掘調査報告 大平村文化財調査報告第15集
編集・発行:大平村教育委員会
発行日:2004年3月
ページ数:10P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「この報告書は、携帯アンテナ基地局開設の為の埋蔵文化財緊急発掘調査のための記録であり、過去に本村が実施してきた圃場整備の発掘調査といささか趣を異にしている。本村には中世期に、出城(現在でいう砦)的な城跡が多数存在している。戦国時代の様相が伺える貴重な遺跡とも言える。村の故老からの伝聞が主で、その全容は現在まで厳密に調査がなされていなかったといっても過言ではない。今回の調査により、他の城跡の解明が緒につくことが期待され、かつ、村内の遺跡全体の調査の進展が予想される。」

書評:
村内初の城郭調査ということもあってか、縄張り図作成にとどまらず、周辺の城郭一覧表などページ数に比して濃い内容となっている。
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宇佐別府道路建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書(Ⅱ) 切寄遺跡・サヤ遺跡・妙見城遺跡・両川遺跡

宇佐別府道路建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書(Ⅱ) 妙見城遺跡
編集・発行:大分県教育委員会
発行日:1994年3月31日
ページ数:98P
定価:不明
オススメ度:★★☆☆☆
「北九州市と大分市を結ぶ北大道路の宇佐別府道路が、県下でもとりわけ遺跡の多い宇佐市・院内町・安心院町を通ることになったことに伴い、大分県教育委員会では建設省と事前の協議を十分にすすめ、発掘調査を実施してまいりました。その結果、宇佐市サヤ遺跡でのヘラ文字須恵器の出土や宇佐市切寄遺跡での虚空蔵寺創建時軒瓦の出土、および院内町広瀬遺跡での近世配石墓の検出等、多くの成果をみることができました。本書は、記録保存となりましたこれらの遺跡の発掘調査報告書であります。」

書評:
妙見城遺跡は妙見山の麓に所在する。妙見山の頂きには中世の妙見岳城跡があるが、今回の調査はトンネル開口部のみということで関連する遺構は発見できなかったようである。調査区には炭焼窯跡が2基見つかっている。
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法華屋敷遺跡・伊方小学校遺跡 方城町文化財調査報告書第3集

法華屋敷遺跡・伊方小学校遺跡 方城町文化財調査報告書第3集
編集・発行:杷木町教育委員会
発行日:2001年3月30日
ページ数:29P+図版18P+附図1枚
定価:不明
オススメ度:★★☆☆☆
「本書は平成7年度に方城町が実施した、町道.広谷-犬星線の拡幅工事および伊方小学校プール建設に伴う法華屋敷遺跡と伊方小学校遺跡の発掘調査の記録である。」

法華屋敷遺跡は法華屋敷に存在することに由来する名称で、遺物は弥生時代のみなので誰かの屋敷跡ではないようです。
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杷木町大字林田・穂坂所在古代山城跡の発掘調査報告 史跡杷木神籠石 杷木町文化財調査報告書第5集

杷木町大字林田・穂坂所在古代山城跡の発掘調査報告 史跡杷木神籠石 杷木町文化財調査報告書第5集
編集・発行:杷木町教育委員会
発行日:2001年3月30日
ページ数:29P+図版18P+附図1枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「今回報告します杷木神籠石は、昭和42年4月に全国で9番目に発見された神籠石山城として注目されています。その後、昭和44年に福岡県教育委員会による発掘調査が行われ、周囲2250mの列石線、2箇所の水門の跡などが確認され、昭和47年12月9日に国の史跡として指定された遺跡であります。本町では、杷木神籠石の一部を史跡公園として整備し、広く多くの方々に生きた歴史の教材として、また歴史ロマンあふれる町民憩いの場として利用していただいているところです。平成8年度に第1水門部分が住宅改良事業の対象地になったことを契機に、遺跡の性格を明らかにするため、平成9年度より平成12年度まで国庫補助を受け発掘調査を実施しました。その調査結果をここに報告いたします。」
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尾張藩麹町邸跡Ⅱ -ハウス食品株式会社東京本社ビル新築工事に伴う遺跡発掘調査報告書-

尾張藩麹町邸跡Ⅱ -ハウス食品株式会社東京本社ビル新築工事に伴う遺跡発掘調査報告書-
発行:ハウス食品株式会社、紀尾井町6-34遺跡調査会
発行日:1997年3月31日
ページ数:255P
編集:紀尾井町6-34遺跡調査会
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「今回発掘調査が行われた紀尾井町6-34は、江戸時代には徳川御三家のひとつである尾張藩の屋敷(麹町邸)の一角にあたり、その屋敷は隣接する上智大学やその北側の聖イグナチオ協会の敷地にあったことが、当時の史料や絵図面から確認されています。尾張藩の麹町邸についての発掘調査は、平成5年と6年にも行われており、それぞれ『尾張藩麹町邸跡』および『麹町六丁目遺跡』として報告書が刊行されています。発掘調査の成果としては、町人地に関連する麹室や、尾張藩麹町邸に関連する上水などの遺構をはじめ、陶磁器・瓦などの遺物が多数出土しました。」

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弘前市内遺跡発掘調査報告書1 大久保A地区・小栗山館遺跡

弘前市内遺跡発掘調査報告書1 大久保A地区・小栗山館遺跡
編集・発行:弘前市教育委員会
発行日:1996年3月31日
ページ数:97P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、平成8年度に実施した2か所の発掘調査成果を収めたものであります。調査によって、平安時代を中心に縄文・弥生時代、古代、中世の遺構や遺物が発見されました。特に、小栗山館遺跡からは堀跡などの数多くの遺構が検出され、これまで考えられていた中・近世だけではなく、平安時代の遺跡でもあることが明らかになりました。

今回試掘調査を実施した小栗山館遺跡は、千年山につらなる細長い丘陵末端に位置する。弘前駅からほぼ南に約4km、弘前城跡からは南南東へ約5km、大和沢川と大溜池(現在はほとんど埋め立てられる)に挟まれ、小栗山神社の北約200mにある。遺構は、南西から北東に細長く、長さが約900m、幅が約200mで、現在約10haの広さを有すると考えられている。」

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川田氏館跡 -川田保育園地点- 長野市の埋蔵文化財第98集

川田氏館跡 -川田保育園地点- 長野市の埋蔵文化財第98集
編集・発行:長野市教育委員会
発行日:2001年3月31日
ページ数:(川田氏館跡)40P+(岩崎遺跡)68P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「調査地は旧川田村役場の跡地であり、川田保育園に引き継がれている。西隣りには川田小学校や領家皇太神社が建立されている。これらの周囲はすべて圃場整備により水田化している。これらの建物は重要な施設であり、圃場整備前の地形は恐らく地理的環境で考察したとおり微高地であった可能性が高い。千曲川の後背湿地に囲まれ、さらに今回の発掘調査で東側の一部ではあるが堀の痕跡が確認されたことは防御的にも中世館の存在を優位にしている。しかし、井上氏館跡と断定するに十分な根拠を得たわけではなく、川田小学校建設に際し中世遺物出土の伝聞が無いことからも館跡の範囲確定に躊躇を覚える。館跡や規模確定には今後の調査に期待するところであるが、一応前記した建物・敷地に主力の施設があった可能性が高いことを指摘しておく。東限は今回の調査地であることは間違いない。」
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新発田城跡発掘調査報告書Ⅳ(第16地点) 新発田市埋蔵文化財調査報告第28

新発田城跡発掘調査報告書Ⅳ(第16地点) 新発田市埋蔵文化財調査報告第28
編集・発行:新発田市教育委員会
発行日:2004年2月20日
ページ数:12P+図版2P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本報告書は、新潟県新発田市大手町6丁目1番地1ほかに所在する、新発田城跡第16地点の発掘調査記録である。発掘調査は、陸上自衛隊新発田駐屯地内の建物およびその付帯施設建設に伴う確認調査・本発掘調査である。」

書評:
本書の発掘調査により、本丸外枡形の石垣を発見したため、本丸裏門の位置が確定しました。本書内で発見された石垣の配置がよくわかります。
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