研究紀要 金沢城研究 第10号

研究紀要 金沢城研究 第10号
発行元:石川県金沢城調査研究所
発行日:2012年3月初版
ページ数:115P
定価:400円(税込5%)
オススメ度:★★★☆☆
収録城郭:金沢城
書評:
「金沢城調査研究所」の報告書第10号である。町名の考察は興味深い。専門的な内容だが、興味ある方は売り切れる前にどうぞ。
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金沢城跡 橋爪門復元整備に伴う埋蔵文化財調査の概要

金沢城跡 橋爪門復元整備に伴う埋蔵文化財調査の概要
編集:石川県金沢城調査研究所
発行:石川県土木部公園緑地課
発行日:2011年11月
ページ数:7P
定価:非売品 現地説明会配布
オススメ度:★★★☆☆
「石川県では、平成13年に二ノ丸菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓および一ノ門を復元しているが、今回、橋爪門二ノ門の復元整備に進めるにあたり、平成22年度から埋蔵文化財等の確認調査を行ってきた。二ノ門周辺の近世遺構は、陸軍や金沢大学時代の改変により大きく失われていたものの、脇柱列および北鏡柱の礎石根固めや、二ノ門の地下を通る石組の暗渠(排水溝)・溜枡を検出するとともに、続櫓台石垣に残された、ニノ門添柱の中心を示すのみ切や敷石痕跡等を確認した。」
書評:
北陸新幹線開業に向けて復元される金沢城三御門の最後を飾る橋爪門ニノ門の発掘成果が書かれています。この調査結果を受けて来年度から復元工事が開始されます。先に復元された河北門のときほどは遺構の残りは良くなかったようです。

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金沢城跡玉泉院丸遺構確認調査 調査概要3(2011年度)

金沢城跡玉泉院丸遺構確認調査 調査概要3(2011年度)
編集:石川県金沢城調査研究所
発行:石川県土木部公園緑地課
発行日:2011年11月
ページ数:6P
定価:非売品 現地説明会配布
オススメ度:★★★☆☆
「平成23年度は、引き続き滝石組周辺の精査を継続し、失われた石の位置を根固め遺構から特定する等、最終段階の石組構成を詳細に検討すると共に、周辺の改修履歴等について整理を進めた。また、新たに滝の背後にあたる色紙短冊積石垣の下を発掘し、大小の石組や玉石敷を伴う滝壺状の窪地を検出した。石敷面は落水で洗掘されており、石垣の石樋から水が落ちていたことを確認することができた。」
書評:
玉泉院丸跡の3年目の発掘調査をまとめたもの。石垣でつくられた城郭庭園遺構の貴重な発掘成果を概観することができます。

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第6回北日本近世城郭検討会 東日本大震災による城郭の被災

第6回北日本近世城郭検討会 東日本大震災による城郭の被災
編集:北日本近世城郭検討会 仙台大会事務局
発行:北日本近世城郭検討会
共催:仙台市教育委員会、仙台市博物館
発行日:2011年8月21日
ページ数:68P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「この度稀有の3.11大震災では、東日本の領域で前例のない損害を被りました。この機に本会設立の趣旨に沿い、各城郭の被災の実態とそこからわかった問題点、修復石垣の有効性などを報告し、会員はじめ石垣修復技能者・土木技術者・広く市民共ども情報を共有し、復旧の一助となるよう期待致します。」

書評:
東日本大震災によって多くの文化財も崩壊しましたが、人命第一なのでこうした情報がなかなか入ってこないところが少しもどかしかったです。本書では東北の主な城跡について地震による被害情報を報告しています。石垣の崩壊がやはり多いですね。モノクロですが多くの写真も掲載され、状況が把握できます。
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小戸A遺跡・小戸館跡発掘調査報告書 新発田市埋蔵文化財調査報告第5

小戸A遺跡・小戸館跡発掘調査報告書 新発田市埋蔵文化財調査報告第5
編集・発行:新発田市教育委員会
発行日:1983年3月31日
ページ数:20P+図版8P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「このたび、市道小戸線の拡幅改良工事に伴い、小戸A遺跡・小戸館跡の発掘調査が実施された。市内では、近年発掘調査が相次いでいるが、その多くは菅谷地区に集中しており、本遺跡が加治川流域における初めての発掘調査である。」

書評:
発掘面積が少なかったため、城跡の建物跡などは発見されていないが、現況から判断できる土塁や掘、虎口など館跡の全体の調査が行われたようです。
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蔵王堂城址発掘調査報告書

蔵王堂城址発掘調査報告書
編集:長岡市教育委員会
発行:長岡市教育委員会
発行日:1981年4月30日
ページ数:19P+図版18P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「この調査報告書は昭和53年10月と昭和54年9月から10月にかけて発掘調査を実施した、本市指定文化財蔵王堂城址の発掘調査の記録です。蔵王堂城は南北朝時代にはこの地方の中心として、宮方と足利方の争奪の拠点であった。くだって慶長年間には掘親良や直竒の居城となり、元和4年に長岡城が築城されたため廃城となりました。」

蔵王神社の境内となっている蔵王堂城の発掘調査記録です。堀に数カ所トレンチを掘って調査しています。
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中山砦 発掘調査報告書 甲斐丘陵考古学研究会調査報告第4集

中山砦 発掘調査報告書 甲斐丘陵考古学研究会調査報告第4集
編集:中山砦発掘調査団
発行:武川村誌編纂室
発行日:1981年4月30日
ページ数:17P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「村指定史跡「中山塁」は、下三吹地区にある中世の烽火台を兼ねた山城で、武川衆武士団がその拠点とした所であります。当村は、昭和54年以来、村史編纂を進めています。その資料整備の目的もあって、史跡中山塁の学術的調査を計画しました。」

書評:
武川衆の拠点であった信濃国境近くの甲斐中山砦の現況調査とトレンチ調査。砦という名ながら、歴史書にも幾度と無く登場する有名な砦のようですね。

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十日町市における文化財の調査Ⅰ 十日町市文化財調査報告5

十日町市における文化財の調査Ⅰ 十日町市文化財調査報告5
発行:十日町市教育委員会、立教大学学校・社会教育講座
発行日:1974年12月31日
ページ数:54P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「当市では、昭和47年に文化財保護条例を制定し、これを契機に教育行政として文化財保護の問題に対する取りくみ・・・・資料の収集・調査研究・市文化財の指定をすすめております。その一環として、地域の歴史と民俗資料の調査を昭和48年度に立教大学博物館学研究室に委託いたしました。そして調査は、同大学学校・社会教育講座学芸員課程の博物館実習調査と文学部の考古学実習として実施されました。」

書評:
越後から関東に入る道を守備する重要な城だった琵琶懸城ですが、現在でも土塁、虎口など良好に残っているようです。本書には昭和48年当時に学生が調査した実測図が掲載されています。
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史跡小早川氏城跡(三原城跡)石垣修理工事報告書 三原市文化財調査報告書第16集

史跡小早川氏城跡(三原城跡)石垣修理工事報告書 三原市文化財調査報告書第16集
編集:三原市教育委員会
発行:三原市教育委員会
発行日:2008年3月31日
ページ数:56P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「史跡小早川氏城跡の石垣は、芸予地震(平成13年発生)により堀の北側に位置する2箇所が倒壊したため安全性確保を目的に修復工事を行った。本石垣の修復に当たっては、石垣解体に併せ、石垣の測量調査、史跡としての文化財調査を実施し、石垣変状の原因推定、防止対策を盛り込んだ修復計画を立て、石垣工事を行い平成20年3月に修復が完了した。」

書評:
三原城はJR三原駅の敷地でほとんどが破壊されてしまっているが、隣接して一部堀と石垣が残されている。その石垣の一部が地震で崩壊したことを契機に測量調査を行いながら積み直した経過を報告している。カラー写真が多く、最近の報告書は見やすくなった。
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