出版社:新人物往来社
発行日:2009年3月24日
ページ数:344P
定価:1,090円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
今号の特集は「日本の名城 都道府県別ベスト10」。全国を対象にすると埋れる城郭が、都道府県別となると掲載されているのがうれしい。「歴史的知名度」「遺構の残存度」「縄張りの完成度」「地域のシンボル度」「交通アクセス」「登城難易度」以上6点の総計の高い順に10城ずつ紹介されている。パーツ別ベスト10は全国規模になっているので有名な城のオンパレードであまり変わり映えしない。
カテゴリー: 日本史
図説城下町江戸 古地図と古写真でよみがえる
[決定版] 図説戦国の実戦兜 生と死を賭して戦ったもののふたちの備え
出版社:学研
発行日:2009年3月初版
ページ数:159P
監修:小和田哲男
編者:竹村雅夫
定価:1,900円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「質実剛健。戦国の士風を伝える兜の数々。大坂の陣以前の実戦兜、未公開を含む数十頭を形別に一挙掲載。実戦兜の逸話や、前立てに用いられた梵字なども紹介する。」
今まで甲冑集は2冊発売されているが、兜だけのものはなかった。大河で「愛」の前立てが注目されているという安易な企画でしょうね。とはいえ戦国好きにはうれしい企画です。「実戦」兜と書名にもあるように実際戦闘で使用された兜が中心で傷んでいるものも多いです。兜の鑑賞用として本を購入すると少々期待が外れるかも。
歴史群像 No.94 アミアン1918 家康、豊家排除の決断
発行:学研
発行日:2009年3月6日
ページ数:192P
定価:933円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
現在も発売されている「歴史群像」の第94号。日本史の注目は「家康、豊家排除の決断」「阿波東山城」です。「家康、豊家排除の決断」では、豊臣家の一大名から主家滅亡に向かう経緯に、単に天下取りにいくだけではない状況がわかりやすく面白い。特集以外の内容が不明な場合が多いので目次を参考にして下さい。
歴史群像ホームページ
新潟県人物小伝 直江兼続
出版社:新潟日報事業社
発行日:2008年4月初版
ページ数:115P
著者:花ヶ前盛明
定価:1,000円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「上杉景勝を支えた名参謀・直江兼続の活躍と生涯を、写真をまじえ、わかりやすくまとめた一冊。巻末には、直江兼続関係人名や史跡、直江氏系図などの資料を収録。」
本書は地元新聞出版社から発行されたもので、新人物往来社「直江兼続のすべて」の著者執筆部分を基にして大幅に加筆したものです。上杉謙信研究でも著名な著者は、新潟県内の中世史に関してはわかりやすい解説で定評があります。また、著者は越後一の宮「居多神社」の宮司でもあり、今回初めて当神社を訪れた際に購入しました。著者のサイン入りで記念になりました。
月刊歴史読本2009年4月号 特集戦国大名血族系譜総覧
発行元:新人物往来社
発行日:2009年2月発行
ページ数:328P
定価:1,090円(税込5%)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
月刊歴史読本2008年9月号。代表的な戦国大名の血族や系譜を特集。一大名のページ数が少ないのでどこか物足りない。来月号は「日本の名城505 都道府県別ベスト10」と予告されている。そちらのほうが楽しみ。
月刊歴史読本ホームページ
新説 桶狭間合戦 知られざる織田・今川七〇年戦争の実相
出版社:学研
発行日:2008年9月初版
ページ数:253P
著者:橋場日月
定価:740円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「織田信長が天下布武へ歩み出す契機となった桶狭間の戦い。強敵、今川義元を圧倒的不利な状況で奇襲により葬り去ったという通説は本当なのか? 当時の両者の状況をグローバルな視点で見つめなおし、戦いの実相を明らかにする。 」
著者は、歴史群像の特集記事として、2007年9月号「今川帝国の野望」、2008年1月号「再考・桶狭間合戦」の2本を執筆し、それらを一冊に再編集したものが本書である。最新の仮説を楽しみましょう。
東国の戦国合戦 戦争の日本史10
信長の城下町
出版社:高志書院
発行日:2008年8月初版
ページ数:304P
編者:仁木宏、松尾信裕
定価:3,000円+税5%
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書の第一のねらいは、小牧、岐阜、安土についての最新の研究を紹介し、『信長の城下町』の最先端モデルを確認することである。小牧以前の尾張国内の織田系城下町と比較すると小牧の画期性が明らかになる。また豊臣政権がつくった大坂城下町と比較することで安土からの継承性・発展性を見たい。本書のもうひとつのねらいは、従来のように、これら先端部分だけに注目するのではなく、広く『信長の城下町』の全体像を解明しようとするところになる。秀吉の造った近江国長浜、播磨国姫路や光秀の近江国坂本についての論考を用意した意図はここにある。」
城下町研究の第一人者の先生達による論文集であるが、織豊時代に絞った本はうれしい限り、手頃な値段もうれしい限りです。最近全国各地で発掘調査が進み、徐々に明らかになっている信長のつくった城下町ですが、歴史の変わる瞬間に立ち会えるというのは胸躍るものですね。