出版社:学研
発行日:2006年6月初版
ページ数:157P
監修:三浦正幸
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
収録城郭:西国153の城郭・陣屋
書評:
近世城郭では、冬型の気圧配置ではないが、西高東低になっている。西日本の城は高い石垣、立派な天守、数多くの櫓を有するが、東日本の城には石垣が乏しく、天守がほとんどなく、櫓も数少ないのである。西日本の城の優位性は、織田・豊臣政権の成立と、、慶長五年の関ヶ原の戦いによってもたらされた。
本書で取り上げたのは基本的に、幕府直轄の城および幕末維新期まで存在していた藩の諸藩の城と陣屋である。幕府直轄地における郡代役所や代官所の陣屋、各藩の出張陣屋、藩領が確定していない新田藩の陣屋、明治維新後に大名とならなかった交代寄合旗本の陣屋は含まれていない。
本書はフルカラー、写真付、歴代城主の家紋入りの幕末城郭・陣屋事典である。
カテゴリー: 城郭事典
[決定版]図説江戸三百藩 城と陣屋総覧 東国編
出版社:学研
発行日:2006年6月初版
ページ数:157P
監修:三浦正幸
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
収録城郭:東国182の城郭・陣屋
書評:
明治以来の府県を統合して道州制を導入しようとする意見が聞かれるようになったが、東日本の近世城郭では、すでに四〇〇年前から道州に相当する地方性が見られる。北海道・東北・関東・東海・中部(北陸と中央高地)の五地方に分けてみると、東日本の城の特徴がよく分かるのである。
本書で取り上げたのは基本的に、幕府直轄の城および幕末維新期まで存在していた藩の諸藩の城と陣屋である。幕府直轄地における郡代役所や代官所の陣屋、各藩の出張陣屋、藩領が確定していない新田藩の陣屋、明治維新後に大名とならなかった交代寄合旗本の陣屋は含まれていない。
本書はフルカラー、写真付、歴代城主の家紋入りの幕末城郭・陣屋事典である。
城-その美と構成-
日本百名城 歴史と伝統を歩くガイドブック 朝日文庫
日本の名城がわかる本
日本の名城 東日本編 学研M文庫
日本の名城 西日本編 学研M文庫
国別城郭・陣屋・要害台場事典
出版社:東京堂出版
発行日:2002年7月初版
ページ数:661P
編集:西ヶ谷恭弘、日本城郭史学会
定価:6,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
城郭事典と銘打つ書籍は多い。本書もその一冊に入るのだが、これまで刊行された城郭関係書籍とは大きく内容項目・構成が異なる。従来城郭遺跡でありながら、明治維新時に築かれた新しい時代のものとして、海岸埋立てや護岸工事、道路建設等により東京オリンピック前後から、昭和40年代以降に何の抵抗もなく消滅してしまった砲台場跡である台場を大きく取扱ってみた。台場は軍略上の拠点にあることから、その跡地は要塞として改築され、第二次大戦時まで陸軍省所轄であったものも多く、従来の城郭関係の書籍では取り上げにくい存在だったことも背景にある。
城郭250、陣屋250、要害等250、台場約1000を網羅した始めての総合城郭事典。
国別戦国大名城郭事典
出版社:東京堂出版
発行日:1999年12月初版
ページ数:361P
編集:西ヶ谷恭弘
定価:3,800円+税
オススメ度:★★★★☆
書評:
戦国大名とその居城を綴った書籍は意外とない。戦国大名が活躍する時代が中世から近世へと大変革を遂げる時期であるからだ。畿内では総石垣づくりで天主建築が構えられた安土城や大坂城、聚楽城が出現する一方、東北の伊達氏米沢城、四国の長宗我部氏岡豊城のように土塁づくりで建物の様子が皆無の城と、戦国大名の居城は様々である。戦国大名も、その家中と被官たち、また領国経営の状況も実に様々である。さらに有名無名を問わず、研究の調査成果が各戦国大名により大きな差がある。一冊にして戦国大名とその居城を集大成するには、内容にどうしても格差が生じてしまうのある。
本書では、こういった格差をなるべく生じないよう、戦国史研究会と日本城郭史学会に所属する方々に、それぞれ調査、研究テーマに添った記述と内容構成をお願いして、編集刊行の運びとなった。事典という性格上、専門的な見解や学説の紹介はなるべく避けて、各戦国大名の最新の研究成果を踏えた概説にとどめ、居城の所在と状況を綴ることにした。本書は、先に刊行した「守護・戦国大名事典」の姉妹編である。
国別守護・戦国大名事典
出版社:東京堂出版
発行日:1998年9月初版
ページ数:333P
編集:西ヶ谷恭弘
定価:3,800円+税
オススメ度:★★★★☆
書評:
守護大名は必ずしも戦国大名の系譜につながらない。この中世における幕府という武家政権下の守護権力から、戦国大名である地域性の強い独力自立政権へと、どのように地域ごとにかわっていったのか。本書は、守護が置かれた国別に区分して、戦国大名権力の登場までを概観しようとした。国別記述の骨格となったものは「歴史と旅」増刊号「守護大名と戦国大名」(平成9年9月、秋田書店刊)である。この特集の国別の記述を、大幅に増補、改稿して本書を編むことにした。守護の相伝過程を中心に据えた関係から、戦国大名の記述が簡略になってしまった。国別、家別の戦国大名の事典編纂も計画中(「国別戦国大名城郭事典」として出版中)で、戦国期の詳細なデータは別の機会に譲ることとなった。