真木城址 新潟県両津市真木城址発掘調査報告

真木城址 新潟県両津市真木城址発掘調査報告
編集・発行:両津市教育委員会
発行日:1983年3月31日
ページ数:94P+挿図38P+図版16P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「この報告書は、昭和57年度の両津市大字真木地区の圃場整備事業にともなう真木城址緊急発掘調査実施の記録である。発掘調査地点は、従来から『城の上』と呼ばれ城があったとされた地点であるが、本発掘調査によって、真木城の規模・構造(堀・土塁・郭の配置)が明確になり、城の姿をとらえることができた。真木城址は発掘作業終了後、全部が破壊されたが、本記録とともに本調査による貴重な資料は、今後、社会教育および学校教育をとおして活用する所存である。」

書評:
本書を読むと、真木城址がかなりの大きさであったことがわかる。こういう平地の城跡は田畑で利用されていることが多いが、土を増すなどして近年保存される事例が多いことを考えると破壊されたことは残念なことである。
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長岡城跡発掘調査報告書 -大手通り地下駐車場建設-

長岡城跡発掘調査報告書 -大手通り地下駐車場建設-
編集・発行:長岡市教育委員会
発行日:1997年3月25日
ページ数:22P+図版8P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「この報告書は、大手通り地下駐車場建設に伴う長岡城跡の発掘調査の記録です。大手通り地下駐車場の建設計画が平成4年に立案され、長岡市教育委員会は、直ちに事業主体の新潟県長岡土木事務所と協議を行い、工事の前に発掘調査を行って長岡城跡の記録を保存することになりました。明治に入ってから、本丸跡に建設された長岡駅を中心に、近代の町づくりが始まり、さらに第2次世界大戦後の戦災復興で、土塁など一部で残っていた城の施設はその姿を消し、現在、長岡城にまつわるものとしては、厚生年金脇にある『城内稲荷神社』と、数カ所の地名が残るだけです。発掘調査の結果、堀跡2本と、堀底で井戸跡が4本発見されました。井戸跡は、長岡城が築かれる前の井戸で、中世における長岡の中心街の一端が初めて明らかになり、その意義は大きいと思います。」

書評:
図版が珍しくカラー写真であるので、発掘現場や遺物の様子が鮮明に理解できます。
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1991年度埋蔵文化財発掘調査報告書 村上城跡関連

1991年度埋蔵文化財発掘調査報告書 村上城跡関連
編集・発行:村上市教育委員会
発行日:1992年3月30日
ページ数:46P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「本書は1991年度に実施した村上城跡堀片地区及び仲間町地区の発掘調査報告書である。この発掘調査は民間業者の開発に先立つ試堀調査である。」

村上城の堀や土塁に関する調査報告書となっています。
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長岡ニュータウン遺跡発掘調査報告書〔Ⅴ〕 片刈城 新潟県埋蔵文化財調査報告書第34

長岡ニュータウン遺跡発掘調査報告書〔Ⅴ〕 片刈城 新潟県埋蔵文化財調査報告書第34
編集・発行:新潟県教育委員会
発行日:1983年3月31日
ページ数:20P+図版9P
定価:不明
オススメ度:★★☆☆☆
「現在、長岡市及びその周辺では上越新幹線の開通に伴い、高速交通化時代が到来し、それに加えて『長岡ニュータウン』の建設、『テクノボリス構想』の推進はこの地域の発展の可能性をさらに高めるものである。特に『長岡ニュータウン』は昭和49年にその基本構想が発表され、自然環境との調和、文化財の保護、周辺の地域等に対する十分な配慮が、土地利用の基本方針に唱われている。新潟県教育委員会は以来、この基本方針にそって、ニュータウン建設区域内の文化財の保護に務め、遺跡分布調査を実施し、加えて協議の結果、記録保存を前提とする遺跡については発掘調査を行い、その報告を公にした。本書は、昭和57年度に実施した片刈城跡の発掘調査の記録である。」

書評:
片刈城跡は本調査ののち、地滑りの危険性から上部を掘削され、現在は「国営越後丘陵公園 フォリーの丘」となっているようです。その工事のため比較的良好に遺構が残っていた城跡の以降はなくなってしまったようで残念ですね。
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節黒城一之木戸調査報告書 川西町文化財調査報告書第一輯

節黒城一之木戸調査報告書 川西町文化財調査報告書第一輯
発行:川西町教育委員会
発行日:1974年2月25日
ページ数:25P
著者:金子拓男、本間信昭、家田順一郎
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本書は新潟県中魚沼郡川西町大字新町新田、県営かんがい排水事業川西ダムの資材運搬道路建設にともなう節黒城一之木戸の法線内発掘調査の報告である。」

書評:
節黒城の最も山麓に位置する一之木戸に関する報告書であるが、節黒城に関する縄張りや城主に関する資料も掲載している。他に、「節黒城周辺の城館」として、千手城、峰ノ薬師城、野口城、秋葉山城、赤谷城、大井田城、伊勢平治城、今井城が紹介されている。
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塩新町城趾緊急発掘調査報告書 栃尾市文化財調査報告2

塩新町城趾緊急発掘調査報告書 栃尾市文化財調査報告2
編集・発行:栃尾市教育委員会
発行日:1986年3月20日
ページ数:22P+図版16P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「この調査報告書は、河川局部改良事業の実施にあたり、実施地域に埋蔵されていた文化財の発掘について当市教育委員会が県土木部より委託された、塩新町城趾の発掘調査の記録であります。室町時代の山城でありますが、遺物等については検出されず、わずかに戦闘用に使われたと思われる投石が発見されました。」

書評:
塩新町城とインターネットで検索しても何も出てこないが、本書を読むとれっきとした城跡である。事業により縄張りが破壊されたようなので残念です。少しは痕跡が残されているのでしょうか?
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長岡市内遺跡発掘調査報告書 栖吉地区・蔵王堂城跡・上除地区

長岡市内遺跡発掘調査報告書 栖吉地区・蔵王堂城跡・上除地区
編集・発行:長岡市教育委員会
発行日:1995年3月31日
ページ数:12P
定価:非売品
オススメ度:★★☆☆☆
「平成6年度は、銅像建立計画、国道の拡幅計画、市道の建設工事計画に伴って、蔵王堂城跡などで確認調査を行いました。調査の成果は、さっそくに開発主体者との協議資料として活用し、埋蔵文化財の保護に努めています。本書は、この調査の記録です。」

書評:
蔵王堂城跡については、蔵王堂城主「堀直竒」の銅像及び顕彰碑を建立するために台座基礎部分を発掘調査した報告書である。城は主郭と第二郭があり、主郭は現在、安禅寺の境内、宅地、工場敷地で、第二郭は金峯神社の境内で、城の施設としては主郭を囲む北・東・南の土塁および濠の一部が残っている。資料としては「蔵王堂城址発掘調査報告書」(1981年)が詳しいようである。
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史跡武田氏館跡Ⅵ -武田神社社務所増築・参道石垣改修に伴う主郭部調査- 甲府市文化財調査報告10

史跡武田氏館跡Ⅵ -武田神社社務所増築・参道石垣改修に伴う主郭部調査- 甲府市文化財調査報告10
発行:甲府市教育委員会
発行日:2000年3月30日
ページ数:61P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本書は山梨県甲府市古府中町2611地内に所在する武田神社社務所の儀式之間増築及び周辺部遺構確認に伴う主郭部調査、並びに武田神社参道石垣改修工事に伴う主郭部南土塁発掘調査の報告書である。」
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三重県指定史跡 松阪城本丸跡上段発掘調査報告書 松阪市文化財報告

三重県指定史跡 松阪城本丸跡上段発掘調査報告書 松阪市文化財報告
編集・発行:松阪市教育委員会
発行日:1992年3月
ページ数:48P+図版40P+付図5枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「松阪城は戦国時代の智将、蒲生氏郷公の構築になった城であります。三の丸跡は、周囲を囲っていた土居などが取り払われ、御城番屋敷や槙垣を巡らした武家屋敷などが、辛うじて昔の面影を留めているにすぎません。二の丸跡、本丸跡には高石垣が残っており、その威容を誇っています。しかし、高石垣内には城に伴った建物は現在何一つ残っていません。昭和57年には『松阪城天守閣建設に関する陳情』が松阪市議会に提出され、採択されました。そこで、市としては『築城当時の本丸建物の構造を明らかにしたい。』と考え、東京工業大学・名古屋工業大学教授の内藤昌博士の指導による文化環境研究所に本丸建物の時代考証をお願いしました。これに伴い、地下遺構の検証が必要となり、平成元年度と平成2年度の2ヵ年にわたり発掘調査を実施しました。その結果、天守閣跡の集石・多聞跡の礎石などの遺構や金箔瓦・金銅製六葉金具などの遺物が検出され、いくつかの成果を得ることができました。」

書評:
三重県松阪市の松阪城の本丸上段つまり天守台を含む最上段の発掘調査報告書です。
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平出遺跡群発掘調査報告書 県道長野・荒瀬原線バイパス工事に伴う発掘調査

平出遺跡群発掘調査報告書 県道長野・荒瀬原線バイパス工事に伴う発掘調査
発行:牟礼村教育委員会
発行日:1992年3月30日
ページ数:92P+図版40P
編集:平出遺跡群発掘調査団
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
「平成の時代を迎え、村びとの悲願でありました北国街道改良計画が実現の運びとなり、平出地籍は県道の西側にバイパスが建設されることになりました。平出遺跡群が、この計画線上に点在していることから、県教委のご指導のもと、平成元年に遺跡確認の試堀調査を行い、その所在を確かめながら調査地点を4カ所にしぼって、平成2~3年にわたり本発掘を行いました。」

書評:
牟礼村(現在の飯綱町)平出地区の遺跡群の発掘調査報告書である。長野市と境を接する平出地区には川中島合戦で上杉軍が砦を築いた髻城山(髻城、もとどりじょう)がある。本丸は長野市側であるが、城山の北半分、当時の領主は平出側だったということで、歴史的経緯の解説の中で髻城の解説と縄張図が載っている。
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