出版社:学研
発行日:2010年3月12日
ページ数:88P
定価:1,300円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「長篠城包囲、織田・徳川軍着陣、武田軍転陣、山県隊の突撃など、長篠・設楽原の戦いを高精度の3Dで再現。バトルフィールド“長篠・設楽原”の折込地図と、その画像が飛び出して見える立体視メガネ付き。」
長篠合戦までのいくつかの合戦を俯瞰イラストで描くシリーズ第二弾。最近こういう俯瞰イラストやCG集が流行っていますが、わかりやすく理解できるのでいいですね。
カテゴリー: 織田信長[信長(1992)]
信長の美濃攻略史研究
発行:新美濃史学会
発行日:1976年9月1日
ページ数:134P
著者:松田亮
定価:1,700円 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「元来『永禄十年説』の論拠は、(1)斉藤竜興四家老連署状(中島文書)と、(2)『信長公記 首巻』『信長公記 巻一』の二点であって、信長の最終的な美濃支配の年次が永禄十年であるとの抜識は、尊畏遵挙すべきものの、その月日が八月一日であるという確証はいずれにも記載されていないのである。従って、単にこれら僅少な史料によって、容易に永禄七年八月一日の史実を抹消することは、聊か不十分であり、軽挙の謗を免れ得ないのである。・・・私は日本大学教授福地重孝博士の御指導のもと、多年にわたる該当古文書の渉猟発掘によって、今に到って、漸く、その真史の徹底的な究明を完了し得、ここに拙文を草して新学説を展開し、有縁の識者諸賢の御批判を、偏に仰がんとするものである。」
信長の岐阜城攻略の年について、永禄七年説と永禄十年説についての論拠を検証する論文集である。現在でも決着を見ない両説に興味ある方には面白いと思いますよ。
織田信長の戦い1 桶狭間・信長の「奇襲神話」は嘘だった
織田信長と本能寺の変 CG日本史シリーズ18
織田信長と岐阜
編集・発行:岐阜県歴史資料館
発行日:1996年3月、2001年3月復刻
ページ数:85P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「今回、刊行した『織田信長と岐阜』は、館蔵の信長関係文書と信長が美濃の武将や各地に発給した文書を紹介するものです。本書は、新出の文書四点を含み、戦前の『岐陽遺文』についで、戦後初の刊行となるものです。」
本書は織田信長発給文書を多数掲載している貴重な本です。
続きを読む 織田信長と岐阜
新説 桶狭間合戦 知られざる織田・今川七〇年戦争の実相
出版社:学研
発行日:2008年9月初版
ページ数:253P
著者:橋場日月
定価:740円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「織田信長が天下布武へ歩み出す契機となった桶狭間の戦い。強敵、今川義元を圧倒的不利な状況で奇襲により葬り去ったという通説は本当なのか? 当時の両者の状況をグローバルな視点で見つめなおし、戦いの実相を明らかにする。 」
著者は、歴史群像の特集記事として、2007年9月号「今川帝国の野望」、2008年1月号「再考・桶狭間合戦」の2本を執筆し、それらを一冊に再編集したものが本書である。最新の仮説を楽しみましょう。
信長の城下町
出版社:高志書院
発行日:2008年8月初版
ページ数:304P
編者:仁木宏、松尾信裕
定価:3,000円+税5%
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書の第一のねらいは、小牧、岐阜、安土についての最新の研究を紹介し、『信長の城下町』の最先端モデルを確認することである。小牧以前の尾張国内の織田系城下町と比較すると小牧の画期性が明らかになる。また豊臣政権がつくった大坂城下町と比較することで安土からの継承性・発展性を見たい。本書のもうひとつのねらいは、従来のように、これら先端部分だけに注目するのではなく、広く『信長の城下町』の全体像を解明しようとするところになる。秀吉の造った近江国長浜、播磨国姫路や光秀の近江国坂本についての論考を用意した意図はここにある。」
城下町研究の第一人者の先生達による論文集であるが、織豊時代に絞った本はうれしい限り、手頃な値段もうれしい限りです。最近全国各地で発掘調査が進み、徐々に明らかになっている信長のつくった城下町ですが、歴史の変わる瞬間に立ち会えるというのは胸躍るものですね。
織田信長と大坂 大阪歴史懇談会発足五周年記念講演録第一輯
発行:大阪歴史懇談会、田村紘一
発行日:1992年5月17日
ページ数:24P
編集:島野穣
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「去る平成元年九月二十四日、大阪市立労働会館小ホールで、本会発足五周年記念行事を行い、早くも今年で三年目をとなる。当初は五周年で記念行事とはの意見もあったが、今後の本会発展を賭けての意もあり、会員諸氏の協力があって無事、講演会と祝宴を持つことが出来た。講演は大衆受けする中世史を主体にという意向で、多くの参加者を迎えて行ったが、内容が興味深く参考になるので、より多くの人達に聴いてもらうため、運営委員が講演の録音を採っていた。」
書評:
大阪歴史懇談会の主催で開催された講演会録であるが、小和田哲男氏の講演は面白いですね。
続きを読む 織田信長と大坂 大阪歴史懇談会発足五周年記念講演録第一輯
週刊新説戦乱の日本史15 本能寺の変
編集・発行:小学館
発行日:2008年5月13日
ページ数:35P
定価:580円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
時代を変革させた戦乱を検証し、「新説」から「真相」に迫ります。第15号のテーマは「なぜ光秀は信長を討ったのか?」に迫る本能寺の変です。小学館ウィークリーブックの特徴は見どころの書かれた地図でしょうか。連載は作家の井沢元彦氏と、NHKその時歴史が動いたキャスターの松平定知氏です。今号の「銅像を探せ!」コーナーはお休みで「明智光秀ゆかりの地」で大津・亀岡・長岡京・福知山の紹介です。
「週刊 新説戦乱の日本史」 小学館公式サイト
CG日本史シリーズ4 戦国信長戦記
出版社:双葉社
発行日:2008年1月初版
ページ数:66P
定価:933円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「信長の礎となった勝幡城や安土城などの城郭と、桶狭間から本能寺の変までの合戦をCGで再現。戦国の覇王として怖れられた織田信長のあまりにも苛烈な生涯をビジュアルで見る。」
同社CGシリーズでは「CG日本史シリーズ1 戦国の城と戦い」以来の戦国期ものである。CGはイメージを膨らますにはとてもよい材料となる。反面、誤解を招くこともあるが、本書の安土城復元CGは、現在の安土城の観光案内を参考にしたものであり、伝承を多分に含んでいるという注記がないのが気になる。「前田利家邸」もあくまで「伝 前田利家邸」である。