発行元:氷見市教育委員会
発行日:2001年1月初版
ページ数:248P
編者:氷見市教育委員会
定価:1,500円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
富山県氷見市にある35の山城を紹介。この地は能登との国境として戦乱の絶えなかったことで中世から山城が発達した。文化財の副読本として「山城」のみをまとめたものは珍しい。富山県の城郭に興味ある方はどうぞ。
氷見の郷土読本ホームページ
カテゴリー: 郷土史
柚木城と三ノ坂道
近江の山城 ベスト50を歩く
出版社:サンライズ出版
発行日:2006年10月初版
ページ数:261P
編者:中井均
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
滋賀県でお城といえば、まず彦根城がイメージされるのではないだろうか。また、城跡と言えば安土城跡や小谷城跡、観音寺城跡などを想い浮かべられることだろう。ところで、滋賀県下には約1300カ所にのぼる城跡の存在が確認されている。この分布数は全国屈指の数であり、近江の国は淡海の国であるとともに「城の国」でもあった。
本書は、近江の代表的な山城についてのガイドブックとして企画されたものである。従来の城の本といえば城主の歴史や、合戦のことが中心で、城そのものの構造や現存する遺構について述べたものはほとんどなかった。そこで本書では構造や遺構についてとことんこだわってみることとした。もちろん山の上の城跡だけではなく、城跡へのアクセスも忘れず、誰でもが登れるように務めた。なお、滋賀県には山城だけではなく、平地に築かれた城館も数多く残されている。そうしたなかから特に見応えのある11城跡を番外として掲載した。
掲載された城はすべて縄張図がつき、城へのアクセス方法も載っている。この本を手に近江の城跡を訪れる旅も面白い。
彦根城を極める
出版社:サンライズ出版
発行日:2007年2月17日初版
ページ数:63P
著者:中井均
定価:840円(5%税込)
オススメ度:★★★★☆
書評:
「彦根城をはじめて訪れたのは中学3年生のときでした。そのとき購入したのが昭和44年に再版された、中村不能斎の『彦根山由来記』でした。その後様々な彦根城に関する書籍を目にしましたが、未だにこの由来記を超える彦根城の書物には出会えません。彦根藩士であった著者の思いが由来記に込められているからでしょう。
本書は平成の由来記のつもりでまとめてみました。遠く足元にも及ばないと思いつつ、近年の城郭研究、特に城郭構造から彦根城に迫ってみました。いかがだったでしょうか。彦根城は建物だけではなく、その土木工事にこそ魅力が満載されています。」あとがきより
ポケットサイズの彦根城解説本。彦根城の縄張りこそ見てほしいという著者の思いが伝わってくる。彦根城築城400年祭の開催に当たり、ぜひ一冊持って訪れたい。
図説茨城の城郭
出版社:国書刊行会
発行日:2006年8月初版
ページ数:290P
編者:茨城城郭研究会
定価:2,800円+税
オススメ度:★★★★★
書評:
本書は、茨城県内の主要な城郭跡140箇所を選び、それぞれに縄張図と解説を付して、城跡という遺跡から常陸・北下総の中近世史を語らせようと試みている。佐竹氏や江戸・大掾・真壁氏、結城・多賀谷氏らの城跡が、精度の高い縄張図を通じて、新たな歴史の扉を開いてくれる。茨城県に関する最初の本格的な城郭書。国書刊行会の「房総の城郭」に続く第2弾姉妹編。
縄張図付きの解説は、各城の訪問にはかかせないガイドとなるでしょう。編集メンバー8人をしても発行まで二年かかったというのは、各都道府県で進められている中世城館跡調査が茨城県ではまだ途上であることも影響しているものと思われる。ばらばらにある調査報告書を集めるだけでも相当に苦労したことが想像に難くない。
地元石川県では昨年17年度県内の城館跡調査が終了し、全3冊にまとめられた調査書が発行されている。石川県(旧・加賀国、能登国)は幸いにして地元有力者間の争いが少なく(能登畠山家、一向一揆衆、前田百万石という続く影響力の大きさから)、城館跡も大規模なものが少ないが、いづれは初・中級者向けに「石川の城郭」を発行してみたいと思っている。
編者のおひとり樋詰様に当ブログをご紹介いただきました。本書に関する正誤表もありますので、ぜひ一度ご覧下さい。本書に関するプロモーションビデオへのリンクもあります。かなり本格的です。
美浦村お散歩団: http://www.osanpodan.com/
藪ログ: http://yablog.blog6.fc2.com/
茨城の城郭関連ブログページ(正誤表など)
茨城城郭会
※書籍は「茨城城郭研究会」の編集です。茨城城郭研究会は「茨城城郭会」の一部有志が中心となって本書籍をまとめるために結成されました。両会は別組織ですが、同県の城郭を研究するものとして、交流によりさらに茨木県の城郭研究が進むことと思います。
長宗我部元親・盛親の栄光と挫折
発行元:高知県立歴史民俗資料館
発行日:2001年10月初版
ページ数:77P
定価:850円(税込5%)
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
高知県歴史民俗資料館にて、平成13年10月19日から12月16日に開催された企画展「長宗我部元親・盛親の栄光と挫折」の展示解説図録です。
高知県立歴史民俗資料館のホームページ
岡豊城跡・旧味元家住宅主屋
発行元:高知県立歴史民俗資料館
発行日:2001年初版
ページ数:22P
定価:230円(税込5%)
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
高知県歴史民俗資料館は、平成3年5月3日に開館し、平成13年に10周年を迎えました。館の立地する岡豊山は、戦国時代の武将、長宗我部氏の居城跡です。当館の建設に先立ち県史跡整備のため岡豊城跡の発掘調査を行いました。発掘調査は、詰・二ノ段・三ノ段・四ノ段の一部について行われ、貴重な遺構が確認され、土器や瓦などの遺物も多く出土しました。城跡の遺構は一部復元し、保存・活用されています。また、敷地内には、外部展示として高岡郡東津野村から旧味元家住宅主屋の山村民家を移築しました。
本書は、発掘や移築当時をまとめたガイドブックです。
高知県立歴史民俗資料館のホームページ
洲本御城下絵図 文政元年・複製
発行元:洲本市立淡路文化史料館
発行日:1988年7月初版
ページ数:絵図1枚
定価:300円(税込5%)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
江戸期洲本の御城下の絵図は見取り図を含めると数種類あるが、本館が所蔵する「洲本御城下絵図」(仮称)はそれらの中でも最も正確に描かれたものである。しかし、制作者はわかっていない。この絵図には、町名、役所、武家名、社寺名などが、書き込まれたり付箋により貼り込まれているが、この書き込みは幕末頃になされたものと推定される。ただ、この書き込みによって、幕末の洲本の様子を知ることができ、たいへん貴重である。この絵図は、「おいではいりょ見てはいりょ城下町洲本展」(昭和63年7月19日から9月11日開催)に際し制作されたものである。
原寸は128.5cm×179.3cmと巨大なものであるが、本図は295mm×419mmに縮小してある関係で、武家名や社寺名などの文字がつぶれて読めないのは残念である。今の倍のサイズあればなんとか文字も読めたであろうに、大きなサイズで再販してほしい。
洲本市立淡路文化史料館のホームページ
史跡洲本城
発行元:洲本市立淡路文化史料館
発行日:1999年10月初版
ページ数:51P
定価:1,000円(税込5%)
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
洲本城が、平成11年1月14日、文部省に国指定史跡として告示されたことを記念して同館で開催された「史跡 洲本城展」の展示パネル集です。解説文は少ないです。
洲本市立淡路文化史料館のホームページ
徳島城下とその周辺
発行元:徳島市立徳島城博物館
発行日:2001年3月初版
ページ数:64P
定価:1,000円(税込5%)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
本図録は、平成8年から組織的に調査研究するために開催している絵図調査会の成果の第二弾となるもので、第一集「徳島城下絵図」に引き続いて徳島城下を対象にしました。
徳島城に関連する絵図がフルカラーで収録されている。元が大きな絵図の場合もあるので、細部まで文字を読み取ることは困難な図版もあるが、古図をできる限り鮮明に収録しようという意図は読み取れる。城郭絵図に興味のある方は第一集「徳島城下絵図」とあわせてどうぞ。
徳島城博物館のホームページ