編集:石川県立郷土資料館
発行:石川県立郷土資料館
発行日:1973年6月1日
ページ数:49P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
発行が自分が生まれる前ですので、表紙以外はモノクロページですが、石川県立歴史博物館の前身であった石川県立郷土資料館の展示紹介した冊子です。今は近世文学館・四高記念館となっている建物が郷土資料館だったのですね。内容は展示室単位で掲載されていますが、ちょっとした石川県略史として利用できます。内容としては今の歴史博物館に引き継がれていますね。
カテゴリー: 郷土史
第五回企画展 「川越城 -失われた遺構を探る-」
編集・発行:川越市立博物館
発行日:1992年3月24日
ページ数:90P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「中世に築かれた川越城は、江戸時代に入ると川越藩の政治・経済の中核として引き続いて維持され、城の拡張や城下町の整備が行われました。その規模は、本丸・二の丸・三の丸などの曲輪、3つの櫓、13の門よりなり、総坪数は約4万6千坪といわれています。このような川越城も明治維新の変革により廃城となり、その後は建物の撤去、城地の払い下げなどによりその景観を大きく変えていきました。今日、川越城のかつての姿をたどろうとしても、その全体の姿を理解することはなかなか困難です。今回、第五回企画展としてかつての川越城を文献史料、絵図、発掘出土品、遺構などを通じてもう一度探ってみようと考えました。」
書評:
本書は平成4年3月24日から5月10日まで同館で開催された企画展の展示図録です。川越城についてわかりやすくまとまっています。絵図は縮小されているものの複数点掲載されているので、城のかたちなどの比較には使えます。
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新版 銭屋五兵衛 -幕末藩政改革と海の豪商-
函館戦争
著者:武内収太
発行:五稜郭タワー株式会社
発行日:1983年10月15日
ページ数:288P
定価:1,800円(当時)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「昭和四十三年、当社は北海道開道と函館戦争終結百年記念として「函館戦争」刊行を企画、著者武内先生にとっては昭和四十二年北海道文化奨励賞受賞記念の意味も含めての労作となったことでした。「函館戦争」の伝える数々の実話の中で、敵味方を超えての人間愛、真の武士道精神というものを、今改めて思うべきことを語りかける著者に深甚の敬意を表するものであります。この度新たに貴重な資料「徳川脱走軍人名簿」等が収録された改訂決定版「函館戦争」を、当社設立十五周年記念事業の一環として刊行しました敬意をお汲みとり頂けますならば喜びこれに過ぎるものはありません。」
幕末の函館を中心とした戊辰戦争の歴史。これも郷土書ですね。巻頭に付いている函館戦争の2枚の錦絵がいいですね。
土居町ふるさとシリーズ 渋柿城物語
著者:三木筆太郎
発行:小富士小学校 ふるさとグループ
発行日:1977年8月25日
ページ数:159P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「これは、昭和五十一年度県教育委員会の、「校外活動グループ育成事業」として、土居町立富士小学校六年有志と取り組んだ、私たちの至らぬながら精一ぱいの研究の成果です。渋柿城はわが小富士の史的ポイントの一つであるにもかかわらず、いまだこれという研究したことを、おたがいだけのものにしておくのも惜しくて、敢えて公にしようと編みました。」
地元の歴史を残しておこうという試みはすばらしいですね。小学生にもわかるようにふりがなを振ってあるので、県外の自分でも読みやすいです。
お城の話
著者:美濃源三郎
発行:郷土史研究会
発行日:1964年12月
ページ数:162P
定価:300円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「苔むした石塁や、雑草の生い茂る城跡にたたずんで、私たちはその先祖の歩みを偲び、明日への発展を期したいと思うのである。文中に登場のわれらの先祖は、私たち子孫になにものかの教訓を与えてくれるのあろう。その意味において、本書には城跡所在地の旧家と伝えられるものの祖を、なるべく多く登場させた。もちろん史実、旧家の古文書をもととしているが、必要に応じて仮空の人物も配している。」
文庫サイズで岡山県の代表的な城の話を14載せている。岡山は郷土史が充実した土地ですね。
金沢市歴史のまちしるべ案内 金沢市文化財紀要217
編集:金沢市都市政策部文化財保護課
発行:金沢市
発行日:2004年11月初版
ページ数:221P
定価:1,200円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「町名や地名は、その土地の歴史や由来、情景を現代に語る、市民共有の貴重な無形の文化遺産であると言えます。本市では、これらを後世に継承するため、特に由緒が明らかで市民に親しまれているものについて標柱を設置する『金沢市歴史のまちしるべ標示事業』を昭和54年度から継続実施してきました。本書では平成15年度までに設置した220箇所の標柱をご紹介します。」
金沢市内至るところに立てられているまちしるべの碑(標柱)を紹介した本です。初版本と第四版(本書は第五版)は古本屋で入手しましたが、金沢市役所で販売しているという情報を友人から得て購入してきました。最新版でありますが、このあとに3本ほど追加されています。第四版からは「旧島田町」が1本追加されています。「金沢市文化財紀要189」と本書には書かれていますが、これは2002年発行の第四版のもので正確には217となります。
本書片手に金沢市を歩けば、目的ができて楽しく回れます。難点は平日しか開庁していない市役所でしか購入できないことですね。
特別名勝 兼六園
加賀藩御算用者 猪山直之日記
著者:石崎建治
出版社:自鐘舎
発行日:2010年10月
ページ数:301P
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「順調な昇進、加増。それを上回る「身分費用」の重み。揺れる幕末の武家社会で、御算用者がはじいた人生の算段とは? 猪山直之の日記の翻刻・研究を進める中で浮かび上がってきた、直之とその周辺の人々の姿を記す。」
磯田通史氏の「武士の家計簿」を題材にした映画が公開され、磯田氏と同時に日記の研究を始めた著者の研究成果が本になりました。両者偶然にも同じ猪山家の古文書(一方は家計簿、一方は日記)を入手していたなんで奇跡的ですね。