出版:駟路の会
発行日:1976年5月初版
ページ数:118P
著者:西木馨
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「最近英賀城の歴史と、城主三木氏に就きまして、従来の説に研究が加えられ、新しい説が発表されるようになりました。これはとりもなおさず、英賀城の歴史に対する、世論と関心の高まりを示すもので喜びに堪えません。然るにその大かたは文献と、古文書を資料として作られるせいか、机上論に終っているように思われてなりません。これは地元住民の責任で、地元住民がもっと積極的に郷土の歴史に取組み、埋れた遺蹟や資料、その他口伝に残るもの等を公開して、郷土史の啓蒙に努めなくてはなりません。そうした観点から不肖・馨は、浅学微才を省りみず、再び英賀城史を書くことに致しました。」
地元の方による英賀城の歴史。姫路城史や飾磨郡史などからの抜粋が多いようですが、著者が集めた地元ならではの伝承も加えれており貴重な書籍です。今回古書として偶然入手できたものですが、地元図書館のほかはあまり出回っていないようです。
※Amazonに掲載されているのは同著者による資料編です。
カテゴリー: 郷土史
徳島城 徳島市民双書28
発行:徳島市立図書館
発行日:1994年3月初版
ページ数:353P+附図6枚
編者:湯浅良幸
定価:1,700円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「『徳島市民双書』シリーズをスタートさせたときから、『徳島城』の刊行は構想の中に入っていた、が、諸般の事情によりなかなか実現出来なかった。主な理由は史料不足と研究の立ち遅れであった。本書では、徳島城の縄張り・殿舎などをメインに徳島城周辺の歴史・自然・徳島中央公園・徳島城博物館・蜂須賀家系図をそれぞれ学界の第一線で活躍されている専門家に執筆していただいた。」
市民に向けて徳島城を解説したものであるが、徳島城についてこれ以上にまとめて出版されているものは他にないであろう。徳島市立図書館に申し込めば郵送してもらえる。
徳島市 市民双書の販売ページ
阿波一宮城 徳島市民双書27
発行:徳島市立図書館
発行日:1993年3月初版
ページ数:325P
編者:湯浅良幸
定価:1,500円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「阿波一宮城は著名なわりに史料は少ない。巷間史料して伝えられているものの中には史料的価値に欠けるものが少ないない。このたび地元の一宮町文化おこし委員会によって一宮町顕彰事業が企画され、本書の編集委員であるわれわれに協力を求められた。」
阿波一宮城についての現在の研究成果をまとめたものといえる。当時、「阿波一宮城史料集」「阿波一宮城シンポジウム」、そして本書と阿波一宮城を通して一宮町文化おこし事業が行なわれたようですが、本書は当時の様子を知ることができる入手可能な唯一の書です。
徳島市 市民双書の販売ページ
絵図の世界 -出雲国・隠岐国・桑原文庫の絵図-
岐阜城
発行:美濃文化財研究会
発行日:1990年8月初版
ページ数:71P
著者:横山住雄
定価:971円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「岐阜城に興味を抱いたのは、二十数年も前のことであった。当時は岐阜城館長として郷浩氏が勤務中で、落城七年説を強く提唱し、学者方と論争しておられた。私は十年説であり、いわば敵方になるが、雑談・論議をとりまぜて、親しくおつき合いを願い、度々岐阜城を訪れていたし、その頃ロープウェイ会社に犬山の高木課長がおられたこともあり、その御助力で測量機材を持ち上げて本丸の実測も進めた。その後も折を見て史料集めを続けてきたが、郷浩氏が故人となられた今日、私も今までの成果を一とおりまとめておきたいと思うようになり、思い切って筆を執った次第である。本書には、私が長年書き留めてきた『後斎藤氏』の原稿からも、その成果の一部を載せた。本丸実測図も収めたが、文字離れが進むんでいる今日のことなので、なるべく図と写真を多くして、目で見る岐阜城史となるように配慮した。」
別に紹介している「国宝犬山城図録」の著者による岐阜城の歴史解説本。こちらは図録とは銘打っていないので、文章もかなりあるが、写真(ただしほぼモノクロ)も多く、岐阜城の歴史の入門書としては最適あろう。
国宝犬山城図録
発行:教育出版文化協会
発行日:1987年4月初版、1994年11月改訂二版
ページ数:71P
著者:横山住雄
定価:1,000円(税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「時代と共に、日本人の価値観は大きく変化してきた。今後またどのような理由で天守閣が存亡の危機に立つかは予測出来ないが、こうした文化遺産は、ぜひ永遠に後世に伝えてゆきたいものである。それと同時に、よく研究し、一般の人にもわかり易く説明することも大切である。」
図録と銘打つだけあって、写真が多く掲載されている。そのほとんどはモノクロであるが、昭和の修理のときの写真や図面など貴重な史料も掲載されている。説明文など文章はほとんどないので、写真資料として活用するのがよいでしょう。
平成13年度秋季特別展 是非に及ばず
発行元:滋賀県立安土城考古博物館
発行日:2001年10月20日
ページ数:105P
定価:1,500円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
2001年の秋季特別展を収録した解説図録。本能寺の変に焦点をあてて、関係する古文書を多数収録している。
本書は安土城考古博物館の受付およびホームページで購入できる。
安土城考古博物館ホームページ
平成11年度秋季特別展 安土城・1999 特別史跡安土城跡発掘調査10周年成果展
発行元:滋賀県立安土城考古博物館
発行日:1999年9月25日
ページ数:93P
定価:1,500円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
1999年の秋季特別展を収録した解説図録。安土城の20年に及ぶ発掘調査計画の前半10年をまとめた特別展。すでに整備された場所の発掘調査当時の様子を写真で知ることができる。
本書は安土城考古博物館の受付およびホームページで購入できる。
安土城考古博物館ホームページ
平成12年度秋季特別展 信長文書の世界
発行元:滋賀県立安土城考古博物館
発行日:2000年10月7日初版、2007年3月30日第二版
ページ数:115P
定価:1,500円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
2000年の秋季特別展を収録した解説図録。信長に関係する古文書の内容のみならず、使用している紙、署名のしかた、封のしかたなど全体として信長がどう変化していったかを探ろうとした特別展。信長文書がカラーで多数掲載されています。
本書は安土城考古博物館の受付およびホームページで購入できる。
安土城考古博物館ホームページ
平成18年度秋季特別展 信長の城・秀吉の城 -織豊系城郭の成立と展開-
発行元:滋賀県立安土城考古博物館
発行日:2006年10月7日
ページ数:119P
定価:1,500円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
2006年の秋季特別展を収録した解説図録。天下人の象徴であった天守と金箔瓦に関する絵図と出土品を多数掲載している。記念した講演会を収録した書籍は別に発売されている。
本書は安土城考古博物館の受付およびホームページで購入できる。
安土城考古博物館ホームページ