発行:福光町
発行日:1993年3月初版
ページ数:448P
編者:医王山文化調査委員会
定価:非売品
オススメ度:★★★★☆
書評:
「富山県の最西部、石川県金沢市との境に位置する医王山は、古くより泰澄開山の山として人々に崇められてきた霊山であります。しかし、往古四十八か寺三千坊があり、山岳宗教のメッカであったと今に伝えられているほどには、その様相は明らかではありません。今回行われたこの調査事業は、町民の強い要望により、ふるさと創生事業の一環として我々の心の故郷再発見とも言うべき医王山山岳宗教の解明、また人々が山から受ける恩恵の数々、そこから派生する文化を究明しようとするものであり、当町のような規模の自治体では、行われることが稀な学術的総合調査事業であります。」
石川県金沢市と富山県南砺市(旧福光町)にまたがる医王山に関する唯一の調査報告書。遺物、歴史に留まらず地質、自然、宗教、民俗と多方面に渡る結果が掲載されている。すでに発行自治体はなく、入手しにくいのが残念だ。
カテゴリー: 郷土史
特別展 地震・地すべり・火事・洪水 -災害にまなぶ氷見-
編集・発行:氷見市立博物館
発行日:2007年10月初版
ページ数:33P
定価:200円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「氷見地域の丘陵の大部分は、風化しやすく、崩れやすい泥岩などの軟岩から成り立っています。また、平野もほとんどが沖積地や砂丘であり、こちらも軟弱な地盤といえます。従って、ひとたび地震や大雨などに見舞われると、大きな被害を受けることが何度もありました。また、人間の不注意による火災が、地域独特の強風によって大火となり、たくさんの被害が生じたこともたびたびありました。氷見地域の歴史は、これらの災害に立ち向かってきた人々の歴史ともいえるのではないでしょうか。」
本書は、平成19年10月19日から同年11月11日までの会期で開催された特別展の解説図録です。モノクロ記事(一部カラー)ではあるが、内容はよくまとめられている。本書は氷見市立博物館で購入できます。
氷見市立博物館 刊行図書ホームページ
特別展 竹里山の謎にせまる -山城・寺院・鞍河氏-
編集・発行:氷見市立博物館
発行日:2006年10月初版
ページ数:33P
定価:200円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「竹里山は、市街地や富山湾からその独特の山容を望むことができることで人目を引く存在であり、江戸時代には網おろしの目印としても利用されてきました。竹里山は時代によって様々な表情をみせる山であり、頂上には中世山城、中腹には不動明王を祀った岩屋があり、麓の中尾地区には古代にさかのぼる仏像が伝わっています。また、能越自動車道のアクセス道路建設に先立ち、麓の鞍川地区で発掘調査が実施され、中世の丸木舟が出土するなど多くの成果が得られました。」
本書は、平成18年10月20日から同年11月12日までの会期で開催された特別展の解説図録です。モノクロ記事(一部カラー)ではあるが、内容はよくまとめられている。本書は氷見市立博物館で購入できます。
氷見市立博物館 刊行図書ホームページ
特別展 臼ヶ峰往来 -能登半島付け根を横切る街道-
編集・発行:氷見市立博物館
発行日:2006年3月初版
ページ数:33P
定価:200円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「奈良時代には越中国守大伴家持が越えた『之乎路』、中世には木曽義仲の志保山合戦、承久の乱、観応の擾乱など戦乱の舞台として、江戸時代には幕府の御上史往来としてなど、この街道は地域の歴史の中でさまざまな役割を果たしてきました。特別展では、弥生時代終末期から現代まで、街道周辺の遺跡からの出土遺跡や古文書・写真などを元に、街道の歴史をたどりたいと思います。」
本書は、平成18年3月3日から同年3月26日までの会期で開催された特別展の解説図録です。モノクロ記事(一部カラー)ではあるが、内容はよくまとめられている。本書は氷見市立博物館で購入できます。
氷見市立博物館 刊行図書ホームページ
特別展 水辺の人びと -布勢水海の歴史をさぐる-
編集・発行:氷見市立博物館
発行日:2005年3月初版
ページ数:33P
定価:200円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「奈良時代に越中国守大伴家持が舟で遊覧したことで有名な布勢水海(ふせのみずうみ)ですが、潟がどのような大きさで、どのように人々の暮らしと関わっていたのかについては、あまり明らかではありませんでした。この特別展では、縄文時代の誕生から現代まで、周辺の遺跡の状況や出土遺物、絵図や写真などを元に、布勢水海の歴史をたどりたいと思います。」
本書は、平成17年3月4日から同年3月27日までの会期で開催された特別展の解説図録です。モノクロ記事(一部カラー)ではあるが、内容はよくまとめられている。本書は氷見市立博物館で購入できます。
氷見市立博物館 刊行図書ホームページ
特別展 戦国・氷見 -国人たちの足跡-
編集・発行:氷見市立博物館
発行日:1999年11月初版
ページ数:54P
定価:200円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「近年、城跡の測量・縄張り調査、遺跡の発掘調査、古文書の研究などが増え、地域の中世社会の様子が少しずつ明らかになってきました。特に、これまであまり知られていなかった氷見の国人について、少しずつその様子がうかがえるようになってきました。国人の動きは地域の戦国史を知る上で欠かせないものといえます。この特別展では、そうした国人の足跡を中心に、15・16世紀の氷見を、越中・能登の状況を踏まえて紹介したいと思います。」
本書は、平成11年10月22日から同年11月14日までの会期で開催された特別展の解説図録です。モノクロ記事ではあるが、内容はよくまとめられている。本書は氷見市立博物館で購入できます。
氷見市立博物館 刊行図書ホームページ
国指定史跡石動山文化財調査報告書 -八代仙ダム建設計画関連-
編集・発行:石動山文化財調査団、富山県氷見市教育委員会
発行日:1989年3月初版
ページ数:438P+付図2枚
定価:4,300円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「いまや幻の山となってしまった石動山、かつては神霊の鎮まる聖地として多くの信徒から崇拝されてきたこの山は、霊験な信仰と歴史の山として、いまもなお、私たちの心に迫りくるものがあります。一山が滅んで百余年経ったいま、石動山とはたいへん縁りの深い氷見市にも、越中側の表参道として栄えた大窪道や石動山の奥の院と称された八大山行場跡、そして石動山信仰と深いかかわりのある遺構や遺物、伝承地などが多く残されています。このたび、ダム建設計画に関連して、石川県域の国指定史跡石動山の一部が水没予定地となることから、これを含めた石動山信仰遺跡にかかる文化財調査が、石川・富山両県の協力によって行われたのであります。」
氷見市による石動山の遺跡調査の第二弾。水没地域の調査報告だけではなく、石動山に関する古文書や民俗伝承など、先の報告書「富山県石動山信仰遺跡遺物調査報告書」以降の調査結果もまとめられている。本書は氷見市立博物館で購入できます。
氷見市立博物館友の会刊行図書ホームページ
歴史のなかの鉄炮伝来 種子島から戊辰戦争まで
共同発行:歴史民俗博物館振興会、香川県歴史博物館、和歌山市立博物館、長浜市長浜城歴史博物館
発行日:2006年10月初版、2007年3月第二版
ページ数:199P
編集:国立歴史民俗博物館
定価:2,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「国立歴史民俗博物館は、開館以来数十年をかけて、鉄砲に関する資・史料の蒐集に努めてまいりました。定評のある吉岡新一・安齋實・別荘吉の三大鉄砲コレクションのほか、関連資料を蒐集して、現在では、質量ともに日本最大の規模を誇っています。暦博では、はやくからこれらコレクションの調査・研究を続けてきましたが、その研究成果の展示公開を目指して、平成16年度に諸分野の研究者にご参加いただき、プロジェクトチームを発足させました。そこでは、1543年の鉄炮伝来から1868年の戊辰戦争に至る約三世紀の間、外来文化の鉄砲が、わが国の政治・社会・軍事・技術など多方面に影響をあたえながら定着し、さらに独自の発達を遂げた経緯、すならち鉄砲の歴史のなかで体系的に位置づけることができました。」
香川県歴史博物館の平成19年度春季展、和歌山市立博物館の平成19年度夏季展、長浜市長浜城歴史博物館の平成19年度秋季展と公開されてきた特別展の図録です。本書は長浜城歴史博物館で購入しました。
長浜市長浜城歴史博物館ホームページ
特別展覧会 石田三成 第二章 -戦国を奔走した秀吉奉行-
編集・発行:長浜市長浜城歴史博物館
発行日:2000年10月初版
ページ数:95P
定価:900円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「今年は、坂田郡石田村出身の石田三成が没して四百年になります。また、三成が西軍の主将として戦った関ヶ原合戦四百年の記念すべき年であります。今回の特別展では、東奔西走する三成の姿を活写します。その中から、秀吉政権の内政・外交をかじ取りした彼の姿が見えてくると思います。三成への真の評価は、秀吉のもとで新たな国家の枠組を創った点に求められるのです。」
平成12年度秋季特別展の図録。本書は長浜城歴史博物館で購入できます。
長浜市長浜城歴史博物館ホームページ
秀吉と長浜城 天下人への序章
編集・発行:長浜市長浜城歴史博物館
発行日:1996年4月初版
ページ数:28P
定価:200円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「豊臣秀吉が天正のはじめ、湖岸の漁村『今浜』の地に築城を開始してから420余年の歳月が流れました。北近江3郡の城持ち大名となり、長浜城を築城したころの秀吉は、木下から羽柴藤吉郎秀吉へと改姓した30歳代の、もっとも希望にあふれた時代でもあります。秀吉は城の築造をはじめ、城下町形成にも尽力したため長浜の地は城下町として栄え、周辺地域の中心的な役割を果たすに至りました。この英知ある長浜での城下町づくりは、やがて大坂などの城下町づくりの基礎にも結びつき、秀吉にとって長浜の地は第二の故郷であったといっても過言ではありません。この解説書は、秀吉の生涯のなかでとくにこの長浜城時代を中心にまとめたものです。長浜城の成立やその縄張、城下町の成立などに焦点をあてくわしく紹介しています。」
総フルカラーページで、小さいながら、小谷城絵図や賤ヶ岳合戦図屏風、小牧長久手合戦図屏風などの絵図や、横山城・長浜城・山崎城・賤ヶ岳砦の縄張図を掲載している。本書は長浜城歴史博物館で購入できます。
長浜市長浜城歴史博物館ホームページ