出版社:デーリー東北新聞社
発行日:1985年6月初版
ページ数:221P
著者:正部家 種康
定価:2,000円(当時) 絶版
オススメ度:★★★★☆
書評:
「根城の殿様は、どこから来て、どこへ行ったのか。中世に大活躍した根城南部氏の壮大なものがたり。根城南部氏は遠く甲斐の国からやって来て根城に城を築いた。そして、遠野へ国替えになるまでの300年、北奥羽の雄だった。その盛衰を物語りふうにまとめた根城築城650年記念出版。三戸南部との関係は?一読して南部氏のすべてが分かる必読の郷土の歴史書だ。」
元は地元デーリー東北新聞に掲載された記事であるそうだが、一般的な短い章を束ねたというものではなく、歴史的経緯に沿って書かれている。元八戸市職員、八戸市博物館館長を務めただけあって、物語といえども史実に基づいて書こうという姿勢は非常に評価できるものであり、入手する価値はある。
カテゴリー: 郷土史
重要遺跡調査報告書Ⅲ
編集・発行:茨城県教育委員会
発行日:1986年3月31日
ページ数:301P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「埋蔵文化財は、郷土の原始・古代の歴史や文化等の正しい理解のために欠くことのできないものであり、且つ、将来の文化向上発展の基礎をなす貴重な国民的財産であります。しかるに、地域開発等の進展に伴い、埋蔵文化財の保護・保存については、より正確な基礎資料等の整備が急務とされております。このような状況を踏まえ、県は、昭和53年度から重要遺跡の基礎資料整備事業をすすめてまいりましたが、ここに、その調査報告書を刊行することになりました。」
昭和56年度から昭和58年度にかけて調査された茨城県内の300件の遺跡について、「遺跡名」「所在地」「遺跡の概要」「図面・写真」「保護保存策」を1ページにまとめて掲載している。本書は総合遺跡集のようなものであり、より詳細な情報は個別の報告書が必要となろう。本書の対象は、古墳や貝塚など考古史料である。
重要遺跡調査報告書Ⅰ
編集・発行:茨城県教育委員会
発行日:1982年3月31日
ページ数:301P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「埋蔵文化財は、郷土の原始・古代の歴史や文化等の正しい理解のために欠くことのできないものであり、且つ、将来の文化向上発展の基礎をなす貴重な国民的財産であります。しかるに、地域開発等の進展に伴い、埋蔵文化財の保護・保存については、より正確な基礎資料等の整備が急務とされております。このような状況をかんがみ、重要遺跡の基礎資料整備事業をすすめてまいりましたが、ここに、その調査報告書を刊行することになりました。」
昭和53年度から昭和55年度にかけて調査された茨城県内の300件の遺跡について、「遺跡名」「所在地」「遺跡の概要」「図面・写真」「保護保存策」を1ページにまとめて掲載している。総合遺跡集のようなものであり、より詳細な調査結果などは個別の報告書が必要となろう。本書の対象は、古墳や貝塚など考古史料である。
葛尾城を歩く 坂城町郷土史シリーズ第1集
編集・発行:坂城町教育委員会
発行日:1993年3月初版
ページ数:127P
著者:笹本正治
定価:1,000円(税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「葛尾城は昭和四十九年に長野県の史跡に指定されました、県内で最も重要な山城の一つです。坂城町の町内からはだいたいどこからでも見ることができ、町のシンボルともいえます、また、この城と関係の深い戦国時代の村上義清の活躍は大変に有名で、県の内外からここを訪れる人も後を絶ちません。この山城の背後に林道ができたので、今後の活用と保存を含めて相談にのって欲しい、と町から連絡があったのは平成四年の秋でした。見学してみると大変素晴らしい遺構でした。私が思ったのはこの素晴らしい城を、このままの形で後世に伝えたいということでした。そのためにはこの城のどこが素晴らしいかを、町民の皆さんが知っている必要があります。しかしながら、山城がどういうものであるか、まだし一般の人にはあまり理解されていないようです。城の保存や利用のためには、まず地元町民の皆さんの葛尾城に対する理解を深めることが大事ではないですか、と申し上げました。その結果、言い出したのはお前だから、普通の人にもわかるような解説書を、責任をもって書くようにいわれ、引受けさせられました。」
著者は中世信濃や武田氏に関する多数の著書があります。本書は、一般の方に難しい山城の話をわかりやすく説明するため、父子の会話形式で書かれています。内容は題名のごとく葛尾城を歩きながら、堀切や土塁の説明をするなど、なかなか本格的です。
本書は、坂木宿ふるさと歴史館で購入できます。同館では坂城町の歴史展示も充実していますので、ぜひご覧になって下さい。
歴史の道標 若林喜三郎先生追悼集
編集・発行:若林喜三郎先生追悼集刊行会
発行日:2000年8月25日初版
ページ数:267P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「若林喜三郎先生は平成11年12月25日、92歳をもって逝去された、その訃報は正月が明けてから堅子夫人からのお手紙で知らされた。それには脳梗塞の発作により苦しみもなく旅立たれたこと、葬儀も済まされたので香典などの気遣いの要らぬことなどが書き添えられていた。いかにも若林御夫妻らしいお心づかいであるとは思ったものの、われわれの弔意の表しようにとまどうことでもあった。そこで、かって金沢大学教育学部で学恩を受けた教え子の方々を中心に相談した結果、先生への思い出を込めて、学恩に感謝し、御人柄を偲ぶ文や棒呈論文を書いて御霊前に捧げ、ご冥福を祈る気持ちを表したいと決まったのである。」
石川県の各市町村史や多くの郷土関係著書がある若林喜三郎先生の追悼集です。偶然市内の古書店で見つけたので購入しました。
岡豊城史
発行:株式会社高知放送
発行日:1970年10月26日
ページ数:45P
編集:南国市教育委員会
著者:山本大、島田豊寿
定価:50円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「南国市は、かつて政治文化の中心地でありました。土佐に国衛がおかれ、国司が赴任したのが国府であり、くだって、武士が台頭した封建時代、守護代のおかれたのも田村の城館でありました。その後、各地の豪族を平定した長宗我部元親が、土佐に号令したのも、この岡豊の城からでありました。今回高知放送が、莫大な犠牲を払われて、岡豊城跡に史跡公園を設置され、その開園を記念して『岡豊城史』の刊行を見るにいたったのは意義が深く、衷心敬意を表するものであります。」
岡豊城跡が史跡公園として整備されたときに郷土の城の歴史としてまとめられた小冊子。内容は意外に専門的であり、内容の濃いものである。
奥の城(西峯)遺跡 第二次発掘調査概報
編集・発行:中郷村教育委員会
発行日:1982年3月31日
ページ数:29P
定価:非売品
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
「本遺跡は、第一次発掘調査(昭和54年11月)を室岡博氏に依頼実施したが、諸般の事情により発掘は小規模にならざるを得なかった。しかし、第一次報告書にも報告されているように出土品は、いわゆる縄文時代晩期の土器類、組石遺構等で考古学上極めて貴重なものであり、第二次調査は国・県の補助金を受けて、第一次発掘調査よりさらに規模を拡げて実施した。その結果予想以上に数多くの貴重な資料を得ることができた。」
奥の城となっているので城館遺跡かと思って購入したが、縄文後期の遺跡のようだ。周辺一帯は通称「奥の城」ということだが、なぜそう呼ばれているのだろうか。
砺波の歴史
発行:砺波市
発行日:1988年1月15日
ページ数:212P
編集:砺波市史編纂委員会
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「砺波市には、昭和四〇年に発刊され昭和五九年に復刻された『砺波市史』(全一巻)がありますが、そのジュニア版として、このたび誰にでも親しまれ、わかりやすい『砺波の歴史』を作ることになりました。この中には、最近新しく発見された郷土の事柄も、十分に取り入れてあります。」
富山県砺波市の歴史入門編です。砺波チューリップ公園内の砺波郷土資料館で購入することができます。
砺波郷土資料館
歴史の道調査報告書 宮城県文化財調査報告書六十六集
編集・発行:宮城県教育委員会
発行日:1980年3月31日
ページ数:175P(17P+57P+64P+37P)
編集:金沢市
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「本報告書は、宮城県が文化庁から国庫補助の交付を受けて、歴史の道調査を実施したものである。この調査は、昭和52年度に始まり、今年度が三年次目である。」
書評:
本書は4分冊の合本版である。各街道について、「一 沿革」「二 現状と保存状況」「三 道に沿った文化財」というテーマに沿って調査報告がされている。歴史の道調査は各都道府県単位で実施されているが、街道の長さはまちまちであり、都道府県により報告書の冊数もまちまちであるが、宮城県は本書一冊である。
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平成17年度夏季特別展 源平合戦と北陸 義経伝説を育んだふるさと
編集・発行:石川県立歴史博物館
発行日:2005年7月23日
ページ数:106P
定価:1,600円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「この図録は、平成17年7月23日から8月28日まで開催する特別展に合わせて作成したものです。」
金沢市内の古書店で見つけました。県内の伝説で一番多いのがこの源平期に関するものではないでしょうか。本書では、源平に関する話やもの、場所を集めて収録している。こうやって見ると非常に多くの伝承地があることに驚いた。
石川県立歴史博物館