春日懐紙 平成21年夏季特別展図録

春日懐紙 平成21年夏季特別展図録 春日懐紙 平成21年夏季特別展
編集・発行:石川県立歴史博物館
発行日:2009年7月18日
ページ数:36P
定価:500円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「平成21年7月、本館が所蔵する『春日懐紙』17枚が国の重要文化財に指定された。本館所蔵の『春日懐紙』17枚は、そのいずれにも万葉集の筆写が認められる。さらに、そのうちの6枚は、万葉集が筆写された時のままで剥ぎ取りが行われておらず、万葉集(春日本万葉集)の研究においても貴重なものといえる。」
本書は平成21年7月8日から8月31日まで同館で開催されている特別展図録です。この図録は春日懐紙の表と裏の写真を載せて翻刻している。講演会でその重要性を聞くまでは、これのどこがすごいのかわかりませんでしたが、当時のものは写本が多い中で、当時(13世紀)の自筆が残っているのは非常に貴重です。石川県立歴史博物館で購入できます。
石川県立歴史博物館ホームページ

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亀の尾の記

亀の尾の記
編集・発行:石川県図書館協会
発行日:1932年2月15日初版、1971年2月25日再版
ページ数:135P
定価:不明 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「亀の尾の記は、金澤市内における町名の由来、神社仏閣の来歴から、藩士中高禄のものの系譜家伝をも記し、傍ら金澤に近接する村落の古跡等にも及ぼしたもので、地誌というには内容の甚だしく雑多に過ぎたものである。」
郷土史家日置謙氏は解説のなかでこう書き綴っているが、原本はどうも未完成の書であったらしい。ともあれ、金沢城下町の歴史を調査するための第一級史料であることは間違いない。

尾張の名城 犬山城と名古屋城

尾張の名城 犬山城と名古屋城
発行:名古屋鉄道株式会社
発行日:1949年2月10日
ページ数:79P
著者:城戸久
定価:60円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
戦後地元の歴史をまとめた東海叢書の一冊として、本冊も発行された。巻頭の写真は名古屋城消失前の写真であり貴重、文体は戦後まもなくという事情もあり、少々読みづらい。

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岩国城

岩国城
発行:岩国市観光協会
発行日:1979年3月20日
ページ数:63P
著者:棟安唯夫
定価:400円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「昨今、岩国を訪れる人々から、岩国城や藩政期の岩国について、説明を求められることが多い。それらの人々のなかには、歴史に対して関心をもっておられる人も多く、かなり詳細な質問を受けることがある。そこで、岩国城と近世岩国の歴史について、概略をまとめた解説書の必要を感じていたのであるが、たまたま、そうしたものを書いてみてはどうかという人のすすめもあって、筆を執った次第である。」
岩国城とその城下、城主について簡潔にまとめられたガイドブック。元ネタは岩国市史のようなので、さらに詳しく知りたい人はそちらを参照したほうがよいでしょう。現在販売されていないようなのが残念。

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本与板城と直江実綱・信綱

本与板城と直江実綱・信綱
発行:長岡市教育委員会
発行日:1992年1月20日初版、2009年2月28日再販
ページ数:33P
編者:小坂覚
定価:500円(税込5%)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本与板城跡は与板城跡の北約2km標高80.7mの丘陵先端部に立地している。北側、南側には大きな沢が入り、東方には信濃川が沖積平野が広がる自然の地形を巧みに利用して築城されている。本与板地域の皆様は本城に対する関心と愛護の念が深く、有志の人々によって、昭和35年4月に本与板城跡保存会が結成された。新潟県文化財保護連盟の補助を受けて、標柱の建設、登山道の整備などの保存に当って来られた。地元の熱心な奉仕活動が認められて、昭和47年10月には町文化財に指定された。」
本書は長岡市教育委員会によって編集された本与板地区の歴史に関する小冊子です。本与板城だけではなく、古文書を掲載して歴史を解説するところは面白い。2009年NHK大河ドラマに合わせて再販されました。兼続お船ミュージアム(与板歴史民俗資料館)で購入することができます。

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大阪城天守閣復興三十年史

大阪城天守閣復興三十年史
編集・発行:大阪城天守閣復興三十周年記念事業実行委員会
発行日:1961年11月
ページ数:48P+図版46P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「大阪城天守閣は、昭和六年、御大典記念事業として、市民の熱誠こもる醵金で再建された由緒あるモニュメントである。再建以来早や三十年、入場人員はすでに延べ二千万人を越え、戦時戦後の受難時代も今は昔語りになろうとしている。」
モノクロであるが、大阪城天守閣博物館の蔵品を見る事ができ、天守再建から三十年の歴史を知ることができる貴重な書である。

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決戦!八王子城 直江兼続の見た名城の最後と北条氏照

決戦!八王子城 直江兼続の見た名城の最後と北条氏照
出版社:揺籃社
発行日:2009年6月
ページ数:88P
著者:前川實
定価:700円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「越後上杉氏の名宰相・直江兼続も参陣した天正18年の八王子城合戦の様子を、さまざまな古文書、歴史書、遺構などから類推し、時間軸に沿ったドキュメントで再現。城主・北条氏照と兼続の因縁、八王子城散策案内なども掲載。」
今日はタイムリーにNHK大河ドラマで八王子城攻めが放映された。ドラマではすぐに終わったように放映されていたが、実際の八王子城合戦は北条氏が最後に抵抗した城として壮絶な合戦があった場所である。本書ではその合戦の経過が史料に基づいて分析されている。尚、副題に直江兼続が付いているのは、筆者の意向ではなく、大河ドラマに便乗した編集部の意向らしい。
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下村の用排水路と往還道宿駅

下村の用排水路と往還道宿駅
発行:下村教育委員会
発行日:1999年3月20日
ページ数:74P
著者:古岡英明
定価:200円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
村民対象の講演会の内容をまとめたもので、当日参加した感覚になれるような語り口調で書かれていて、非常に読みやすい。値段も安く、興味のある内容であればお早めに入手ください。本書は射水市新湊博物館で購入することができます。
射水市新湊博物館ホームページ

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魚津の文化財

魚津の文化財
発行・編集:魚津市教育委員会
発行日:2006年3月改訂版
ページ数:57P
定価:300円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本市には、国指定4件、県指定10件、市指定39件の計53件の文化財があり、国指定の魚津埋没林とホタルイカ群遊海面は、国宝に相当する特別天然記念物の指定となっており、いずれも魚津を象徴しています。この度、『鹿熊の刀踊り』など新たに3件の追加と、2件の追加修正を行った2006年版『魚津の文化財』を発行しました。」
市の文化財を紹介する小冊子ですが、魚津城・天神山城や松倉城城砦群など多くの城跡が文化財として掲載されています。天神山の吉田記念郷土館または魚津歴史民俗資料館で購入できます。

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