出版社:冨山房インターナショナル
発行日:2006年5月初版
ページ数:262P
編者:谷川健一
定価:2,500円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「加藤清正は勇猛な武将というだけではない。熊本城の築城や白川、緑川の治水に無比の才能を発揮した天才でもあった。」
2007年熊本城築城四百年を迎えるに当たって、日本地名研究所、熊本地名研究会、風土工学デザイン研究所とともに書名のシンポジウムを開催することになったことを記念して編集された一冊。専門的な内容なので、熊本城や熊本市に関する歴史を研究する方におすすめです。
カテゴリー: 加藤清正
肥後佐敷城史 青潮社歴史選書2
出版社:青潮社
発行日:1982年3月初版
ページ数:242P
著者:矢野彩仙
定価:4,800円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「肥薩両国境に接する古城の治乱興亡史。南北朝に名和氏が築き、戦国時代島津氏と干戈を交え、相良氏・佐々氏についで加藤清正が城代においた佐敷古城。わが国史上の大事件・反太閤の巨魁梅北氏の乱の経緯を中心に、膨大な関係文献を博捜し、史実で語った加藤清正伝であり、また家臣団を含めて掘りおこした『加藤家史料集』の別巻である。
本書は、歴史学者でとくに芦北地方の郷土史の権威者であった、矢野彩雲氏が昭和十年十月に、「稿本佐敷城史」と題して、芦北史談会から刊行された本の再刊であります。」
文語体で書かれているので幾分読みづらいが、佐敷城に関することばかり書かれているわけではなく、城主に関係する出来事は他地域のことでもまとめられている。平成19年度に佐敷城は特別史跡として文化庁に答申され、そのまま認可されると思われるが、郷土の書籍が見直されるきっかけになればよいと考える。