制作発売:熊本日日新聞情報文化センター
発行日:2005年3月初版
ページ数:130P
発行所:熊本県立歴史公園鞠智城・温故創生館
定価:476円+税
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
平成16年5月16日に鹿本郡菊鹿町の菊鹿町グリーンパルスで開催された「鞠智城跡国史跡指定記念シンポジウム」の講演録を収録した記録集。
投稿者: Tadashi
向羽黒山城跡ガイドブック 歴春ブックレット28
日本の古城・名城 100の興亡史話 学研M文庫
出版社:学研
発行日:2005年5月初版
ページ数:342P
著者:鈴木亨
定価:690円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
日本全国に存在した城郭の数は二万とも三万ともいわれる。そのなかでも歴史的に重要かつ脚光を浴びたものを、著者が訪ね歩き100城を厳選して紹介。日本最古の城と目される卑弥呼の城砦から、鎌倉・南北朝時代を経て信長、秀吉ら群雄が割拠する戦国時代。そして江戸時代と国内最後の戦いがなされた熊本城に至るまで、古代から幕末・明治にわたるさまざまな城郭の逸話を収録。城に隠された、もう一つの顔を掘り起こした「城と歴史」の決定版!!本書は、1987年に立風書房から出版された「日本の古城・名城100話」を加筆・改稿して改題したものです。
戦国の武将と城 角川文庫
城と石垣 その保存と活用
出版社:高志書院
発行日:2003年4月初版
ページ数:167P
編者:峰岸純夫、入間田宣夫
定価:2,000円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
本書は、2001年9月30日に、仙台市アエルビル多目的ホールを会場として開催された「城と石垣 全国シンポジウム」の記録である。城と石垣の整備・保存に関するさまざまな模索の具体例が紹介されるなかで、全国各地の現場に共通する課題が浮き彫りにされた。文化財保護と伝統工法による復元を基本としながら、安全性確保のために現代工法を取り入れてゆく上での留意点などについて、議論が交わされた。それに関連して、文化財関係者と土木関係者、さらには市民・研究者・行政が連携して、問題に取り組んで行く必要性が話し合われた。
城と石垣の整備・保存に関するさまざまな模索の具体例を紹介、全国各地の調査・復元の担当者等の報告とともにその課題について考察する。
[決定版]図説江戸三百藩 城と陣屋総覧 西国編
出版社:学研
発行日:2006年6月初版
ページ数:157P
監修:三浦正幸
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
収録城郭:西国153の城郭・陣屋
書評:
近世城郭では、冬型の気圧配置ではないが、西高東低になっている。西日本の城は高い石垣、立派な天守、数多くの櫓を有するが、東日本の城には石垣が乏しく、天守がほとんどなく、櫓も数少ないのである。西日本の城の優位性は、織田・豊臣政権の成立と、、慶長五年の関ヶ原の戦いによってもたらされた。
本書で取り上げたのは基本的に、幕府直轄の城および幕末維新期まで存在していた藩の諸藩の城と陣屋である。幕府直轄地における郡代役所や代官所の陣屋、各藩の出張陣屋、藩領が確定していない新田藩の陣屋、明治維新後に大名とならなかった交代寄合旗本の陣屋は含まれていない。
本書はフルカラー、写真付、歴代城主の家紋入りの幕末城郭・陣屋事典である。
[決定版]図説江戸三百藩 城と陣屋総覧 東国編
出版社:学研
発行日:2006年6月初版
ページ数:157P
監修:三浦正幸
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
収録城郭:東国182の城郭・陣屋
書評:
明治以来の府県を統合して道州制を導入しようとする意見が聞かれるようになったが、東日本の近世城郭では、すでに四〇〇年前から道州に相当する地方性が見られる。北海道・東北・関東・東海・中部(北陸と中央高地)の五地方に分けてみると、東日本の城の特徴がよく分かるのである。
本書で取り上げたのは基本的に、幕府直轄の城および幕末維新期まで存在していた藩の諸藩の城と陣屋である。幕府直轄地における郡代役所や代官所の陣屋、各藩の出張陣屋、藩領が確定していない新田藩の陣屋、明治維新後に大名とならなかった交代寄合旗本の陣屋は含まれていない。
本書はフルカラー、写真付、歴代城主の家紋入りの幕末城郭・陣屋事典である。
Newton(ニュートン)2006年8月号 スーパーサウルスと巨大恐竜全100種類
出版社:ニュートンプレス
発行日:2006年6月
ページ数:140P+特別付録:スーパーサウルスの頭部実物大ポスター
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
時をさかのぼること1億5000万年。ほとんどすべての大陸に進出し、100種類におよぶ多様化をとげ、大繁栄していた巨大な恐竜のグループがあった。「竜脚類」である。体長は最大30メートルをこえ、長い首と尾をもち、ずっしりとした樽型の胴体を太い4本の足で支えていた。生命が上陸してから約4億年の年月が流れたが、竜脚類以外陸上動物では20メートルの体長ですらこえたものがいない。史上最大の巨大恐竜にはどのような仲間がいたのか?なぜ、巨大化したのか?今回の特集では、竜脚類のすべてを最新の学説で解き明かしていく。
実寸60分の1サイズで41体並べられた一覧。30メートル超級のセイスモサウルスやスーパーサウルス、有名なアパトサウルスやブラキオサウルスがいかに大きさが実感できる。「保存版!全100種類リスト」ケネス・カーペンター氏の「特別インタビュー」、「読者参加企画 竜脚類Q&A」と、その他記事も充実している。
定本和歌山県の城
出版社:郷土出版社
発行日:1995年7月初版
ページ数:255P
監修:水島大二
編集:「定本・和歌山県の城」刊行会
定価:10,680円+税
オススメ度:★★★★☆
書評:
県内のどこに、どれほどの城跡が存在しているのだろうか調べてみたい、そんなとき、まず郷土関係の書を開く。ところが、これらの書には古城跡の記載が意外と少ない。そこで、もっと詳しくふるさとの城を知りたいという多くの声に応えるために企画されたのが本書である。
これまでに発刊されている古城跡について記した本の多くは、城跡を実際に歩いて調べたものではなく、江戸時代の「紀伊続風土記」(1840年成立)に記された古城跡を記載したものが大半であった。「紀伊続風土記」では「古城」の項は145か所で、ほかの項目内に古城館の存在を示したものを含めても約330か所に過ぎない。そして、過去の多くの書籍では、地元に城の遺構が残存していても、伝承があっても、「紀伊続風土記」に記載されていない城跡は取り上げていない傾向がみられたのである。また、「城」が「天守閣」の代名詞となっている今日、山上に築かれることの多かった中世城郭は「トリデ」ではあっても「城」ではない、ましてや平地に築かれた「土居」の類に至っては、単なる「屋敷」で「城」とはほど遠いものとして扱われる傾向もみられた。
こうした過去の記録に固執せず、城と呼ばれていなくても「城郭」に類する役割と構造をもつものを歩き調べていくうちに、和歌山県内でその数は800余城にもなった。その城名を活字にすれば一枚の紙に収まるものだが、この一枚に35年もの歳月を費やしたことになる。
本書は、県内の城郭を網羅した長年の調査結果を世に問う初の試みであった。城郭研究者のみならず広く一般の読者にとっても読みやすく、使いやすい内容と構成を心掛け、今後、「紀伊続風土記」に代わる郷土の基本書となるよう工夫した。
写真・図版を多用し、和歌山県の城郭を幅広く収録した本書は、和歌山県の城郭資料として第一級である。発行部数のためか、現在非常に入手が困難なのが残念。
戦国越中を行く
出版社:北日本新聞社
発行日:2003年7月初版
ページ数:253P
編集:北日本新聞社
定価:1,714円+税
オススメ度:★★★★☆
書評:
戦国時代の佐々成政が富山城の城主だったことは、広く県民に知られている。しかし、越中の平定がどう進められたかを知る人は、少ないのではないだろうか。本書は、北日本新聞朝刊に平成14年1月から同年11月まで42回連載した「戦国越中を行く」と、同年5月に17回連載し、県内に残るゆかりの史跡や伝説の地を紹介した「今に生きる佐々成政」を合わせて編集した。越中が本格的な戦乱の時代に突入した天文12(1543)年の「越中大乱」から、平定、さらに豊臣秀吉に降伏するまで。成政の動向を中心に、近年の発掘調査の成果を織り込みながら富山の戦国史をまとめた。
新聞の連載記事だったため文章は非常に読みやすく、次に読み進めさせる力がある。城郭に関する情報も豊富であるが、地図が大まかで分かりにくいのが残念。