郷土の歴史 上田城下町

郷土の歴史 上田城下町
発行日:1990年3月初版
ページ数:89P
編者:上田市立博物館
定価:700円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「海野町、原町を中核とした上田城下町の形成は、天正11年の上田築城開始とともに始まり、現市街地の原型となりました。また慶長8年頃からは北国街道の宿場町としても賑わうようになり、真田信之の命による町割り変更により城下町は整備されていきました。このように上田の町は、中世末期に城下町として成立し、近世には宿駅としての機能も課せられ、約400年の長い歴史を歩んで来ました。その間、大災害や戦火からは免れましたが、街の近代化とともに往昔の面影は急速に消えつつあります。しかし、町の歴史を物語る道や建物などをまだ見ることができます。博物館ではそれらの姿を記録し、多くの皆様に上田城下町への関心をより一層高めていただくためにこの冊子を発行いたしました。」
この冊子は同博物館の昭和53年発行の「城下町上田」を絶版として、内容を新しく改めたものである。絵図はこの大きさでは内容の判別は不可能だが、発行当時の写真が多く載っており、姉妹編「上田城」とともに購入することをお薦めする。上田市立博物館で購入できる。
上田市立博物館頒布冊子一覧表

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郷土の歴史 上田城

郷土の歴史 上田城
発行日:1988年3月初版、1994年4月改訂二版
ページ数:168P
編者:上田市立博物館
定価:800円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「上田城とは今から400年ほど前に、真田昌幸の居城として築かれました。上田築城は、現在の上田市街地の原型となった上田城下町-『上田』という地名自体-の始まりであったものです。また、真田氏は、この上田城に立てこもって、2度にわたる徳川の大軍の攻撃を退け、真田氏と上田城の名を天下に鳴り響かせてもいます。しかるに、この昌幸の築いた上田城は、関ヶ原合戦直後に破却され、その後、真田氏の次の城主仙石氏により復興される、という経過がありました。このように、上田城には、やや屈折した過去もあるため、今に残る堀や土塁・石垣などの成り立ちについては、はっきりしないところがありました。この点に限らず、真田氏に関する研究などと比べて、上田城自体についての調査は十分に深められているとは言い難く、まだまだ不詳な点が少くありません。この冊子においては、これらの点の解明を主眼とし、新しい観点よりの叙述につとめました。」
上田城に関する解説書。郷土の人たちへ向けて書かれていることもあり、文体は平易で読みやすいが、内容はなかなかに詳しい。破却されて不明な真田氏時代の上田城の姿にもできる限り近づこうとしている姿勢が感じられる。上田市立博物館で購入できる。
上田市立博物館頒布冊子一覧表

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真田氏史料集 (旧題・図説真田史料展)

真田氏史料集
発行日:1983年10月初版
ページ数:151P
編者:上田市立博物館
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
「真田昌幸によって天正11年に上田城が築かれてから400年が過ぎました。上田築城は現上田市街地の原型となった上田城下町の始まりでもあり、意義深いものがあります。上田市では、昭和58年に『上田築城400年祭』を挙行しましたが、この特別展は、その時点までの真田氏関係史資料を対象としました。つまり、時代的には、上田築城を中として戦国時代から近世初頭にかけてになります。この特別展に際して発行しました図説『真田史料展』は第5刷を数えましたが、今回、表題と装丁を改めて、第6刷を刊行いたします。」

書評:
この冊子は、昭和58年に上田市立博物館で開催された特別展の展示解説図録であり、200点にものぼる展示物の写真が掲載されている。当時のものののため、巻頭に一部カラーがあるのみで基本的にモノクロである。しかしながら、値段も高くはないので真田氏が好きな方なら持っていて損はないだろう。昭和58年から早20年以上経過しており、新規遺物も増えているだろうから、追補版があってもよいのだが。
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戦国の歴史を伝える 史跡山中城跡へのいざない

戦国の歴史を伝える 史跡山中城跡へのいざない
発行日:1978年3月初版
ページ数:14P
発行・編集:三島市教育委員会
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
山中城跡の遺構、歴史を紹介した後に、史跡公園の基本構想が載っている。基本構想のページはカラー写真で整備当時の貴重な写真が載せられている。
史跡山中城跡
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史跡山中城跡Ⅲ 昭和50年度発掘調査整備事業概報

史跡山中城跡Ⅲ 昭和50年度発掘調査整備事業概報
発行日:1976年3月初版
ページ数:27P
発行・編集:三島市教育委員会
定価:不明
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
西櫓堀第7区画を中心とした第三次調査の出土結果をまとめている。第一次、第二次の調査概要もまとめられている。
史跡山中城跡
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宇都宮城物語

宇都宮城物語
出版社:下野新聞社
発行日:2007年3月初版
ページ数:217P
著者:福田三男
定価:1,500円+税
オススメ度:★★★☆☆
「関東の七名城とうたわれた宇都宮城。明治以降、宇都宮城跡はさまざまな利用がなされ、一時は市民の憩いの場として使われたりもした。しかし、わずかに残された堀跡も昭和四十年代にはすっかり埋め立てられ、かつての面影は完全に失われた。そんな折、市民の間からは宇都宮城を宇都宮のシンボルとして復活させようという声がわきあがってきた。宇都宮市当局も本丸跡の保存整備事業に着手。発掘調査などを経て、土塁や櫓の復元工事を進めてきた。その工事が平成18年度末には完成。すでにどっしりと重量感のある土塁や白壁が美しい櫓が市民の前に姿を現している。」

書評:
下野新聞の連載「亀が丘城物語」の書籍化したもの。もともと新聞記事なので、一つの項目は見開きで簡潔で、読みやすい。
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帝京大学山梨文化財研究所研究報告第9集 特集「中世城館の考古学」

帝京大学山梨文化財研究所研究報告第9集 特集「中世城館の考古学」
発行日:1999年12月初版
ページ数:331P
編者:帝京大学山梨文化財研究所
定価:3,500円(5%税込)
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
中世城館に関する論文を収録した専門書。内容は非常に専門的である。考古学の対象として中世城館に関する論文が並ぶ。
残部があれば山梨県考古博物館(山梨県埋蔵文化財センター隣)で購入することができる。
山梨県考古博物館の案内

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帝京大学山梨文化財研究所研究報告第3集 シンポジウム「戦国期城下町と城」

帝京大学山梨文化財研究所研究報告第3集 シンポジウム「戦国期城下町と城」
発行日:1990年12月初版
ページ数:364P
編者:帝京大学山梨文化財研究所
定価:4,000円(5%税込)
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
「本シンポジウムは、『戦国城下町と城』と題し、1988年8月6日(土)~8日(日)の3日間、山梨県石和町の帝京大学研修ハウスにおいて開催された。このシンポジウムは、中世城郭研究会及び帝京大学山梨文化財研究所の共催で、第5回『全国城郭研究セミナー』の一環として実施したが、8件の基調報告とそれをふまえた討議で構成されており、考古学・文献史学・歴史地理学及び城郭史等を中心にますます活発化の様相を呈しつつある戦国期城下町に対して、多方面から討論を重ねることができた。」
シンポジウムは、発表時の報告をなるべくそのまま収録しているようであり、非常に読みやすい。
残部があれば山梨県考古博物館(山梨県埋蔵文化財センター隣)で購入することができる。
山梨県考古博物館の案内

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東海の城物語 戦国時代を中心に

東海の城物語 戦国時代を中心に
出版社:中日新聞本社
発行日:1979年9月初版
ページ数:196P
著者:酒井安正ほか
定価:980円+税
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
「私たちの周辺には城跡と伝えられる所が意外と多い。城というと一般には天守閣のある城を考えがちであるが、それは16世紀後半から出現した近世風の大城郭であり、その数は極少ない。城の多くは戦国から天下統一へ向かう動乱期のもので、各武将の館に土塁・堀など簡単な防御を施したものである。織田・徳川の発祥地にある城もその例外ではなかった。私たちは今回の仕事を通して城跡に何度も足を運んだが、土塁・石垣・堀跡すら残していないものが多かった。しかし、城跡の景観や遺構と思われるものはできるだけ写真に収め、その数は膨大なものとなった。本書では写真資料のスペースをできるだけとり、それを手掛かりに歴史を物語るようにした。」
愛知を中心に東海の城を紹介している。記事は簡潔であるが、写真(モノクロ)が豊富に載っている。
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肥後古城物語

肥後古城物語
出版社:熊本日日新聞社
発行日:1982年5月初版
ページ数:233P
著者:荒木栄司
定価:1,500円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
熊本日日新聞に連載した「肥後古城物語」「探訪・肥後路の女人伝承」、日本談義連載の「肥後戦国武将伝」を改稿して一冊にしたものであり、肥後戦国史のあらましがわかるよう構成されている。
元が新聞掲載記事なので、各項が簡潔で読みやすい。
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