今日は金沢城・兼六園研究会のお城サークルときくざくら学習会合同のキゴ山にある石切り場を歩く会です。40名ほどの参加で、案内役は金沢城調査研究所の冨田氏です。冨田氏は石垣担当なので、これまでも何度か城内の案内を聞いたことがあります。
舗装された道路からけもの道に入ってすぐに、切り出した石を集めておいたところが現れます。石には石割の際についた「矢穴」や石切集団のしるしである「刻印」が見て取れます。それにしても地表に出た部分は苔生して風情があります。一部石には最近割られた跡があるものもあり、心許ない輩がいて残念です。
さらに山頂に向かうと、数分で地表にくぼみがある場所に巨石がいくつも残る場所に出ました。人の身長よりも大きな石や、割られて加工途中で放置された石(対で残るものもあり)もあり、ここでもやはり矢穴や刻印を見て取れます。
この場所は、冨田氏も絶賛する趣のある場所で、放置され苔生した石の配置が庭にも見えないこともありません。あえて現状維持で発掘調査もされなかった場所らしいので、今後史跡整備されるようなことがあればまず一般公開されるべき場所であろう、とのことでした。確かにすばらしい場所です。
今日は曇っていましたが、週間予報でも雨になっていた天候がもって良かったです。非常な急斜面であったため、雨が降っていたり、雨が降って地面が濡れていたなら、到底登ることができなかったでしょう。