金沢城跡 来年国史跡として申請

石川県の谷本知事は26日、「城下町金沢の文化遺産群と文化的景観」の世界遺産暫定リスト入りに向け、来年一月ごろに金沢城跡の史跡指定を文化庁に申請する意向を明らかにした。史跡の範囲は、金沢城公園の都市計画決定区域の公有地とし、来年秋ごろには指定されるとの見通しを示した。また、金沢城内にある江戸時代の土蔵「鶴丸倉庫」について、来年春にも国の重要文化財の指定を受けられると述べた。同日、金沢市の金沢スカイホテルで開かれた金沢経済同友会との意見交換会で、同友会側の質問に答えた。
城下町金沢の文化遺産群のうち、金沢市が調査を担当している前田家墓所は来年度、辰巳用水は再来年度と、国の史跡指定を目指す時期が示されており、県管理の金沢城跡でも目標時期が明示されたことで、世界遺産の暫定リスト入りへの準備が進むことになる。
鶴丸倉庫については、前田育徳会の尊経閣文庫の資料から鶴丸倉庫の平面図が見つかり、江戸後期の嘉永年間に存在していたことが裏付けられたとして、県はこの平面図とともに、文化庁に国の重要文化財への指定を申請する。