今年はNHK大河の影響もありますが、春に甲府市で信玄公祭を見て、本日は上越市で謙信公祭を見に行きました。甲府市は朝出発して、というわけにはいきませんでしたが、上越市は朝5時に出発しました。高速の途中で雲の合間から朝日が迎えてくれました。
上越インターから降りてリージョンセンター駐車場に停めました。ここからどうしようかと思いましたが、バスもないようなので、結局歩くことにしました。春日山駅を通り、ガクトの行列が通る山ろく線を横切ると、まだ朝の8時前だというのに、すでに待っている人が・・・・ご苦労なことです。
朝のイベントが行なわれる春日山神社へは8時過ぎに着きましたが、通る道をミスして、最初のイベントのみこし巡行には会えませんでした。それでも、9時に行なわれる本丸の狼煙上げの火を、春日山神社でもらうところを間近で見ることができました。
火をもらう瞬間を見ていたのは関係者(謙信流陣太鼓の方々)と私だけという寂しい状況でしたが、ここから本丸まで火をもって走っていきました。一緒に走ってもいいですよ、と関係者に勧められましたが、このあとのこともあり、ちょっと早起きで気分が悪かったこともあり、ついていくのはやめました。
しばらくすると、本丸から狼煙が上がりました。天候も良く見やすいかと思っていたのですが、風がほとんどなかったこともあり、煙が大きくならなくて肉眼では上がっていることは分かりましたが、写真では煙なのか雲なのかよくわかりません。
10時になると春日山神社の境内で謙信流陣太鼓が4曲披露されました。朝から居た私は特等席で見ることができ、迫力ある演奏を堪能しました。狼煙上げで走った女性3名もいましたが、このあと、14時半の林泉寺の出陣報告、18時に春日山城史跡広場での演技と暑い中ご苦労様でした。
11時からは同じ境内で地元一義会による武禘式が行なわれました。武禘式とは、川中島に出陣する際に上杉謙信軍が行なった出陣儀式です。
昼に昼食を食べようと思いましたが、お食事処は一杯であきらめました。コンビニでおにぎり買っておけば良かった・・・。そこで上越埋蔵物文化センターで開催中のイベントを見て、林泉寺に向かいました。ここでは14時半から行列に先駆けて出陣報告の儀式が行なわれます。
山門入口で待っていると自衛隊のトラックが・・・何かと思っていたら行列の参加者が乗っていました。
謙信流陣太鼓に迎えられて、行列は山門より住職を先頭に本堂へ向かいます。
出陣報告をそこそこにまた春日山神社に戻り、米沢藩稲富流砲術隊の砲術演舞と戦勝祈願の「謙信公」の塩献上の儀式を見ました。儀式の途中でさすがに空腹で気分が悪くなったので遅い昼食を食べました。
昼食後、出陣行列の出発を待っていると、先程林泉寺で出陣報告をしていた武者が下から登ってきました。最後の坂は送ってもらえなかったようですが、暑い中甲冑のまま歩いてきて、ご苦労様です。
16時ちょうどに警備に先導され、出陣行列が始まりました。上杉軍、武田軍の順で進み、最後に先程砲術演舞をした米沢藩稲富流砲術隊がテンポのよい太鼓を鳴らしながら行進します。中には、休憩でお世話になったお食事処のおばさんに手を振りながら進む隊もいます。
行列がすべて通り過ぎたら、今度は後ろから順に抜いてガクトが行進する山ろく線まで急ぎました。山ろく線に着くと沿道はガクトを待つ人で埋め尽くされています。地元の人は「こんな人だかり見たことない」とあっけにとられていました。
時間になってもなかなか始まらなかったのでやはりガクト待ちが発生したようですが、ガクトが登場すると沿道の声援も最高潮に達しました。ガクトは途中で演技などを交えながら、自らの新曲をバックミュージックに行進しました。さすがにカッコよかったですが、時代行列にポップミュージックが流れるというアンマッチは賛否両論を呼びそうです。
上杉軍、武田軍の順だったので、上杉軍の最後に位置したガクトが過ぎるとともに沿道の人も半数は移動を開始、武田軍が通るころにはいつもの?様子でした。武田軍や砲術隊には沿道から温かい拍手が送られました。
行列が終わると人だかりは春日山城史跡広場で移動を始めます。最後にここで第4回川中島合戦の様子が再現されます。
しかしながら、ここでもガクト待ちがありました。砲術演舞の後、何が始まるでもない時間が過ぎましたが、ガクトの曲が流れ、白馬に乗ってガクトが登場すると客席は最高潮に、何度も前を馬で疾走し、最後はセリフをカッコよくきめて走り去りました。
ガクトの退場とともに、ガクト目当ての女性たちは退場。会場を埋め尽くした客の半分はここで帰りました。ガクト恐るべし!!来年の観客は約半分ということか?ガクト待ちで遅れた中、川中島決戦の再現が行なわれました。遅くなったので、通常の観客のなかにも帰る人がちらほらと・・・
春に山梨県の笛吹市で行なわれた川中島合戦絵巻を見ましたが、昼に行なわれたそちらと比べると、夜に行なわれるこちらは雰囲気も違います。武田軍と上杉軍から見た視点の違いもありますが、演技のシナリオは笛吹市のほうが史実に近いようです。上越市のものは、女武者や忍者のチャンバラシーンがあり見ていて楽しい部分や、夜を活かして武田別働隊の登場は火による演出を伴うなどチャンバラ劇としては愉快な演出が目白押しです。謙信と信玄の一騎打ちシーンなどは互いに馬に乗って謙信が追っかけていました。川中島合戦だと思ってみていると不思議な感じです。
合戦再現は2時間近くありましたので、終わったのは9時過ぎでした。帰りはリージョンプラザまでバスで帰り、近くで夜食をとって帰途に着きました。総延長で10キロ以上歩いたので疲れましたが、それより川中島合戦再現のときに座っていた椅子が小さかったのでおしりが痛いです。
当日の人出は・・・
地元新聞によれば18万人。過去最高は平成13年の8万3千人というから、NHK大河とガクトの効果で10万人も増えた計算になる。恐るべし・・・