本日は、鳥越一向一揆館の友の会ツアーに参加してきました。今年は若狭地方を中心とした旅です。一向一揆が起こる室町時代後期以前の鎌倉時代から平安時代の建物や仏像をみてきました。時折、小雨の降る天候でしたが、梅雨真っ只中としては恵まれた天候でした。
最初は、明通寺です。ここは本堂まで100段以上の階段があり、お年寄りは大変そうでしたが、国宝となっている本堂と三重塔のほか、重要文化財の仏像たちについて説明を聞きました。当寺のある小浜市は大陸文化の出入口として栄えた地であり、130以上の寺社が密集して現在も存在し、檀家数は数十件という特別な場所であるそうです。
続いて、若狭彦神社上社を見学してのち、
神宮寺で説明を聞きました。「神宮」(神様)と「寺」(仏様)という寺名が示すとおり、ここは廃仏毀釈以前の神仏習合の形式を保っているところです。第44代天正天皇勅願寺として創建されたため、現在でも檀家はゼロということです。本堂の入口にしめ縄があり、中でも仏像と神棚を並べて祀るという日本古来の形式を見ることができます。また、ここは奈良二月堂へ「お水送り」をする寺としても有名です。
拝観の最後は妙楽寺です。小浜市では最古の鎌倉時代の本堂が残る当寺は、本堂こそは仏像のみ祀る形式ですが、本堂は宮造りの面影を残し、すぐ隣に六宮神社として熊野神社や白山神社など6つの宮を集合して祀る宮が立てられていました。
最後に、若狭から琵琶湖への道中にある「熊川宿」で地元の語り部に説明を聞きました。日本で最初に復元された関所や伝統的建造物群を見学しました。ここは蓮如上人が吉崎御坊を去る途中で立ち寄った場所とされ、宿所とされる建物の後ろには近世の熊川城跡があるということで、もう一度立ち寄ってみたい場所となりました。
早朝から出かけて夜半までの旅でしたが、最近少なくなった団体旅行のメリットは個人旅行では得られない説明を聞けたり、普段公開していないものを見たり、普段入れない場所を案内されたりということではないでしょうか。旧鳥越村と旧鶴来町を中心とした会員の方々は高齢化しており、もっと若い方が増えて、長くツアーが開催されると望んでいます。