富山市の富山城址公園に移築、整備されている千歳御門の横に、新たに石垣が築造されることになった。城址公園での石垣築造は1953(昭和28)年以来54年ぶり。市は9月にも平成の石垣の築造に着手し、富山城唯一の遺構とされる千歳御門の移築と併せて風格あるたたずまいを演出、城址公園の魅力向上につなげる。
移築中の千歳御門は、富山藩十代藩主前田利保が隠居後に過ごした千歳御殿の正門で、1849(嘉永2)年ごろに建築された。明治初期に富山市米田町二丁目の個人宅に移築されたが、寄贈を受けた市が昨年度から再度城址公園への移築を進めており、年内には完了する。移築場所の南側には老朽化した公衆トイレがあるほか、樹木が植えられているなど景観が良くないことから、市はトイレを撤去したうえで新たに石垣を築造することにした。(北國新聞2007年5月23日付記事より)