織田信長からローマ法王に贈られた安土城の屏風絵を捜すためローマに滞在中の若葉みどり(千葉大学名誉教授)らは9日、屏風は1592年までの7年間、バチカンに収蔵されていたことが分かったと発表した。
屏風は伊東マンションら少年4人の天正遣欧使節が1585年3月、当時の法王グレゴリオ13世に献上したが、現在は所在が分かっていない。今回の調査で、1592年7月13日にベルギー人の骨董収集家ウィンゲが、バチカンの「地図の画廊」で屏風をスケッチしたことが、ウィンゲの書簡から分かった。18世紀にフランスのイエズス会士が出版した本には安土城の絵が載っており、屏風が法王からの贈り物としてフランスに渡った可能性もあるという。(北國新聞 2007年2月11日付記事より)