このほど地元の北國新聞社から出版された「北國文華 2006夏」号に久しぶりに金沢城に関する記事が掲載されていたので、仕事の合間に読んでみた。地元に居ると近すぎて見えないことはたくさんあると気づかされる。
本誌のなかで、静岡大学教授の小和田哲男氏の寄稿文「金沢城の見どころ、考えどころ」という記事がある。小和田氏は中世史の第一人者であり、現在放映中のNHK大河「功名が辻」の時代考証を担当していることでも知られる。
小和田氏が学生の頃からの金沢のファンであったことは地元人としてうれしい。数年前までは城内に金沢城があった。私が大学へ進学するときはちょうど現在の角間キャンパスに移動した頃だった。
氏が金沢の見どころとして、
「全国には、城だけ残っているところはたくさんあり、城下町だけ残っているところも何ヵ所かある。しかし、金沢のように城と城下町の両方が一体化して絶妙な具合で残っているところはそうはない。これあけの県庁所在地でありながら、昔の名残があるのは素晴らしい。」
と記している。
現在進んでいる金沢城の復元事業がさらにこの魅力を増してくれることを願っている。