加賀・越前に生まれた者は、一生に一度は白山に登山すべし

石川県立図書館史料編さん室では、戦国時代の白山信仰がうかがえる史料を収録した「加能史料 戦国Ⅴ」を発刊した。
収録されたのは「白山禅頂私記」。1508年、加賀国井家荘領家方福久村(現在の金沢市福久町付近)にあった千寿院の僧侶、勝慶が書写したもので、白山の霊験、神徳、説話が記されている。
加賀馬場側からの信仰として特徴的なのは、
・白山禅頂に参詣する者は、舟岡の流れ(現在の安久つの淵)で身を清め、白山本宮に詣でた後に登ること
・加賀・越前に生まれた者は一生に一度は白山に登るべきこと
・この書を人に見せる場合、白山登頂を約束させた後に見せること
など信仰と布教の様子が詳細に書かれている。
北國新聞2006年5月5日付記事より