粉飾決算事件に伴い東京証券取引所で上場廃止処分が決まっていたライブドア株とライブドアマーケティング株が13日、上場する東証マザーズ市場で最後の売買を終えた。14日に上場廃止され、今後は株主同士が個別に売買する相対取引だけができる。
ライブドア株の終値は前日より7円安い94円。出来高は4400万株で、上場廃止観測が強まった2月14日以来の水準。上場廃止前に売り抜ける動きと、有線放送・動画ネット配信大手、USENとの再編期待による買いが交錯し、活発な売買となった。ライブドアマーケティングは、同34円高い310円で取引を終えた。
ライブドアの発行済み株式数は約10億株で、昨年9月時点の株主数は約22万人。非上場株になることで、株式の売却益と配当に対する税率(国税、地方税の計)は14日以降、これまでの10%から20%に上がる。証券会社が売買を仲介することも可能だが、大手3社は「現段階では実施する予定はない」としている。
さて、USENによるライブドア本体の統合の噂、ライブドアマーケティングの社名変更による本体からの独立の噂、とりあえず株券はいつ頃手に入るのでしょうか?
新聞報道より、「上場廃止 株どうなる」(北國新聞 2006年4月14日より)
Q.株券はどのように株主に変換されるのか。
A.上場企業の株売買では通常、投資家同士が直接株券を受け渡しせず、「証券保管振替機構」が株券を管理している。上場廃止となった企業の株券は証券会社に返還され、株主は、証券会社から窓口や郵送で受け取ることになる。ライブドア株の場合、株主の手元に戻るのは早くても十月以降となる見通しだ。
Q.なぜそんなに時間がかかるのか。
A.返還する株券の印刷に時間がかかるためだ。ライブドアの発行済み株式総数は10億株を超え、振替機構が管理する株券の種類としては百万株券が多い。一方、昨年9月末時点で約20万人いる株主の大半は個人投資家。1人当たりの保有株数はそれほど多くないとみられるため、百万株券に代えて百株券や千株券の大量印刷が必要。昨年6月に上場廃止となったカネボウ株の返還作業は4カ月弱だったが、ライブドア株では一年以上かかるとの見方もある。
Q.株券の印刷が早く終わる可能性もある。
A.ライブドア株は、9月末近くに名義書き換えを行い株主を確定する必要がある。たとえ株券の印刷が早く終わったとしても、返還時期が株主確定の時期と重なれば、名義書き換えをうっかり忘れ、株主の権利を行使できないケースが続出して混乱する恐れもある。振替機構が早くても10月以降を想定しているのはそのためだ。
ライブドアマーケティング株の場合、次回の株主確定日は6月下旬。株主数もライブドアより少なく、夏までには株主への返還が終わりそうだ。
Q.返還された株券の売却手段はあるのか。
A.個人的に買い手を見つけるしかない。一対一の相対売買なら問題ないが、証券業の登録をしていない個人が、ネットオークションなどを使って不特定多数に売れば、違法になる可能性が極めて高い。幸運に買い手が見つかったとしても、上場株式の売却益にかかる税金の税率は当面優遇されるが、ライブドア株など非上場株は優遇されない。