金沢城宮守堀 意向を先行調査へ

年度末から年度初めは県や市から事業計画が発表されるので、城郭復元に関しても次々と発表されます。
県は、金沢城宮守(いもり)堀の段階的復元で、今年度内にも堀の遺構を先行調査することを決定した。金沢市の中央消防署広坂出張所移転跡地で予定する埋蔵文化財調査に先立ち、かつての堀の全体像を把握し、復元の設計、工事前倒しにつなげる目的のようだ。
宮守堀は金沢城の南側、本丸下の内堀である。現在金沢城は、北側の大手堀の一部が水堀として残るだけで、東側の百間堀、白鳥堀は道路や歩道となっている。もともと県営テニスコートだった場所をここ数年、県埋蔵文化財センターの発掘調査が行われたが、櫓台跡や堀の深さなどが判明している。ただ、堀跡も半分ほどしか調査できず、残りは、旧県庁跡地と間の道路の下に埋もれているものと推定された。前出の広坂出張所は道路を挟んだ向側に位置するが、場所的に堀の端が出てくるか微妙かもしれない。
半分だけでも堀を復元する計画もあるようだが、水堀の予定もあるため、辰巳用水などを利用して水がよどまないような工夫を願っている。