企業において、内部統制の仕組みを構築することが、重要な経営課題の 1 つとなっています。内部統制の目的とは、業務を効率化し、財務諸表の信頼性を確保し、経営活動を行う上で必要な法令や規制を遵守するコンプライアンスの強化を図ることが目的となります。
内部統制の構築という難しい言葉で表現されていますが、要するに業務プロセスを図式化(文書化)して主要なリスクや統制となる対象業務などを洗い出すことが目的です。
マイクロソフトでは2月24日同社ホームページでVisioを使用した文書作成ガイドを発表しました。
Microsoft Office Visio 2003 徹底活用ガイド
内部統制対応文書作成ガイド
同ホームページではVisioで内部統制文書を作成するメリットを次のように説明しています。
1.業務フロー図の作成、変更作業が容易
文書化作業は一度だけ行う作業ではありません。業務処理プロセスの変更が発生すれば、その都度、変更内容をドキュメントに反映させる必要があります。Visio は誰でも簡単に業務フロー図を作成、変更できる仕掛けがあります。
2.コントロールマトリックスの作成、関連文書の一元管理
内部統制構築の為に作成する業務フロー図には、リスクやコントロールなどの多くの情報を管理する必要があります。Visio にはシンプルな図面にさまざまなデータを格納できるカスタムプロパティ機能が用意されています。
3.リスク、コントロールの可視化
内部統制構築のために作成する業務フロー図 では、リスクを可視化することが必要となります。Visio では、各図形が持つカスタム プロパティのデータに色を設定して表示することができます。
4.関係者とのスムーズな情報共有
Web ページとして保存」機能によって、Visio で作成した図面を Web ページとして公開、共有することができます。Visio の図面上で見える情報だけでなく、各図形に格納されたカスタム プロパティの情報も検索できる高度なナビゲーション バーを備えた Web ページとして活用できます。
5.図とデータの統合、自動化を実現
Visio 2003 では、データベースに格納されている図形の情報と図面ページを関連付けることができ、図面ページの情報を最新の状態に更新することができます。また、図面ページをエクスポートして、データベースやワークシートに情報を出力することもできます。
今回は、Visioで文書を作成するガイドブック「内部統制対応文書作成ガイド」がダウンロードできます。サンプルの動作には、同社のVisio2003、Access2003、Excel2003が必要ですが、作成手順も分かりやすく、効率的に文書化できると思われます。
さらに後日「Visio 内部統制テンプレート」(内部統制のファースト ステップとなる業務プロセスの文書化を支援する Visio テンプレートです。文書化フェーズで作成する業務フロー図、コントロール マトリクス、業務記述書の 3 つの文書を作成するための雛形を提供する予定です。)も準備されるようです。