「独立心構え10カ条」という内容でアントレ編集企画グループ ゼネラルマネージャーの高橋陽一郎氏の講演でした。まず出席者のアンケートがあり、680人もの人が参加していることが分かりました。以下、要点をメモします。
1.あなたにとって「成功」とは何ですか?
何をもって成功をするか、まず設定しないと成功したかどうか判断できない。WHAT(やりたい)、CAN(できる)、MUST(しなければいけない)の3要素のうち、従業員のときはMUSTの比重が高いが、経営者になったならWHATの比重を高めないと意味がない。創業当時にうまく行かないとCANとMUSTの比重が高くなる傾向があるが、夢を思い出して欲しい。
2.どうすれば「成功」しますか?
物ではなく、その先にあるお客様の何を解決したいのか、その方法を提供する。常に一般人の目線でニーズを探す。
3.ゼロから自分でビジネスを創りますか?
既に成功しているモデル(FCや代理店)に加わるという手もある。
4.あなたの商品・サービスは何ですか?
商品・サービスはできた瞬間から劣化が始まる。つまり、他社にまねされたり、お客様にあきられる。常に商品やサービスの新しいコンセプトを提示できるのが企業の仕事である。
5.相談するパートナーはいますか?
信頼して相談にのってくれる仲間、ついてきてくれる仲間をつくる。
6.資金の算段はついていますか?
リスクに思うことがあれば数字で表してみると、漠然とした不安が現実的な目的に変わる。
7.人を使いますか?人を使わずにやりますか?
人を使うときの責任は重いものであるが、1+1が2以上になるので、事業を加速させるときは人を雇うことは重要。伸びる会社は経営者と従業員が同じ夢を目指している。逆に伸びない会社は従業員は経営者の顔色ばかりを窺う。
8.どうやってお客様をつかみますか?
自分の言葉より、お客の声をお客様に伝えるのが効果的。
9.競争相手は誰ですか?その相手は何が勝っていますか?
強みは、1.価格、2.差別化、3.集中化のいずれにあるか。徹底的な低価格戦略、他社にない商品・サービス、他社には真似できない専門性、どれをアピールするか。
10.プレッシャーを楽しめますか?
やりたいことをやらないことも、またリスクである。経営は思い込みの戦略と偶然の産物としての結果である。ある程度の割り切りがない人は経営者には向かない可能性がある。
アントレという雑誌を通して、創業・独立に対して何年も間近に接してきた高橋氏だけあって、要点や指摘はとても的確で分かりやすいものでした。