富山市埋蔵文化財センターは19日、同市の富山城址公園の発掘調査で、旧富山県庁付近に造られたと推測される石組水路が見つかったと発表した。旧県庁は1900年に建設され、前年に焼失した本丸御殿の跡地に造られたが、石組水路の存在は今回の調査まで知られていなかった。
水路は幅約70センチ、深さ約40センチで両側に石が積まれ、南側は丸石を三段程度、ほぼ垂直に積み上げているのに対し、北側は割った石の平面部分を表にして斜めに積まれていた。同センターは両岸で異なった形態の施設があった可能性を指摘している。
調査では、焼失した本丸御殿のがれきを埋めたとみられる穴も見つかった。中から変色した土壁や瓦、くぎなどが出土し、火災の激しさを物語っている。(北國新聞2009年3月20日付記事より)