文化審議会は21日、金沢市の前田家墓所と、高岡市の前田利長墓所をまとめて「加賀藩主前田家墓所」として国史跡に指定するように塩谷立文部科学相に答申した。早ければ来年一月にも答申通りに指定される。文化庁によると、県境を越えた複数の地域・施設が一括して国史跡に指定されるのは石川、富山県内で初めてで、全国でも十六例目(特別史跡含む)という。
加賀藩主前田家墓所は、金沢市の野田山墓地にある加賀藩の歴代藩主や正室、側室らの墓八十基と、高岡市関にある二代藩主利長の墓で後世される。全国の近世大名の墓所でも有数の規模で、良好な状態で保存されており、江戸時代最大の大名にふさわしい風格を備えている。(北國新聞2008年11月22日付記事より)