金沢市は18日から、上辰巳町の犀川に面した斜面にあり、最上段に辰巳用水が流れる三段石垣の発掘調査を開始する。二週間程度をかけ、最上段の平坦部と、下段の基礎部の計2カ所を掘り起こして地層や遺物の有無を調べ、石垣の構築時期を推定し、辰巳用水の史跡指定に弾みを付ける。
三段石垣は辰巳用水の景観を収めた最古の資料「文化六年辰巳用水絵図」に描かれているが、築造に関する資料は見つかっていない。今回の調査では、石垣周辺の堆積土砂の状況や、石垣築造の土木技術を確かめるほか、道具などの遺物からも構築時期を推定する。(北國新聞2008年11月18日付記事より)