能美市の市民グループ「能美の里ファン倶楽部」は16日、同市和気町の虚空蔵山にある中世の山城跡と城主の菩提寺跡などを結ぶ散策路の整備に乗り出す。同山周辺では市が中山間地と都市部の住民が触れ合う里山公園の整備を計画しており、歴史ロマン漂う道を新たに設けることで交流人口を拡大し、周辺地域の活性化につなげる。
散策路を整備するのは虚空蔵山城址から城主の菩提寺である徳山寺の跡地に至る約1.3キロ区間。年内の完成を目指す。市立博物館などによると、同城は戦国期、一向一揆の拠点となっており、金剛寺行松らが城主を務めたが、織田信長勢に滅ぼされたとされる。周辺には落城の際に戦死した武士を埋葬した「群集墳墓」があり、散策路は墳墓を見学できるように設ける。城址から徳山町のいしかわ動物園を結ぶルートの整備も予定している。(北國新聞2008年11月12日付記事より)