ファイルを配置し、あらかじめデータベースを作成したらファイルの初期化プログラムを順に実行します。
1.mt-check.cgi
Webブラウザからモジュールのインストール状態を調査します。URLは当サイトの場合、「http://free-style.biz/cgi-bin/mt-check.cgi」となります。手順どおりしていれば、モジュールは揃っているはずです。最後に「Movable Type System Check Successful」と表示されていることを確認しましょう。ちなみに私の場合、「DBD::SQLite」「Image::Magick」「Crypt::DSA」「XML::Atom」がインストールされていないと表示されました。完了したら、バージョンチェックされて攻撃の対象となるため、このファイルは削除します。
ここで「HTML::Template」「SOAP::Lite」がインストールされていないと表示された方は、私と同じ現象です。Unixでは大文字小文字を厳格に区別するため、ファイルの配置に際にディレクトリ名が変更されてしまった可能性があります。もう一度ディレクトリ名を確認してみましょう。
2.mt-load.cgi
次に同じくWebブラウザからデータベースの初期化をします。当サイトの場合、URLは「http://www.free-style.biz/cgi-bin/mt-load.cgi」となります。実行後、最後に「System Initialization Complete」と表示されていることを確認します。完了したら、このファイルも他人にデータベースを初期化される危険があるため削除します。
つづく
カテゴリー: フリー・スタイル日記
Movable Type インストール(3)
Movable Typeの設定ファイルに相当する「mt.cfg」の編集をします。
1.CGIPath
Movable Type本体のあるURL、つまりcgi-binのディレクトリURLとなります。当サイトの場合は、「http://www.free-style.biz/cgi-bin/」になります。絶対パスで指定します。
2.StaticWebPath
管理画面から使用する静的ファイルのURL、つまりmt-staticのディレクトリURLとなります。当サイトの場合は、「http://www.free-style.biz/mt-static/」となります。やはり絶対パスで指定します。
3.DataSource
Berkeley DBを使用する場合に、データファイルを保存するURLを指定します。デフォルトで「./db」となっていますが、今回はMySQLかPostgreSQLを使用するのでコメントアウトします。
4.データベース
以下の4行についてコメントアウトを外して書き換えます。
・MySQLを使用する場合
「ObjectDriver DBI::mysql」
・PostgreSQLを使用する場合
「ObjectDriver DBI:postgres」
・データベースの名前を指定します。Movable Typeはデータベースを勝手に作成しないので、サービスを開始して、あらかじめここに指定した名前でデータベースを作成します。
「Database mt」
・データベースの接続ユーザ名を指定します。
「DBUser mtuser」
・データベースのあるホストが別ならばホスト名かIPアドレスを指定します。
「DBHost blogsvr」
次に「mt-db-pass.cgi」を編集します。このファイルは拡張子がcgiとなっていますが、プログラムファイルではなくてデータベースのパスワードを保存するファイルです。デフォルトで「database_password」と記述された一行を削除して、データベースのパスワードを保存します。
ファイルの配置(アップロード、コピー)とパーミッションの設定をします。
1.mt-staticディレクトリ
「docsディレクトリ」、「imagesディレクトリ」、「mt.jsファイル」、「styles.cssファイル」の4つをここに配置します。
2.CGIファイル
上記以外のすべてのファイルをcgi-binディレクトリに配置し、CGIファイルに関してはパーミッションを705または775とする。
3.blogディレクトリ、archivesディレクトリ
パーミッションを書き込みできるように707または777とする。
つづく
Movable Type インストール(2)
Movable Typeのファイルダウンロードをする。このとき、フルパッケージ(TAR形式)とZIP形式を選択できるが、どちらでもよい。
私は最初、WindowsでZIP形式をダウンロードして解凍後にファイルをコピーした。しかし、これがいけなかった。Windowsはファイル名の大文字小文字をほとんどの場合同じ扱いとするが、Linuxでは厳密にここを判別する。コピーのときに大文字のファイル名が小文字になってしまって、解決に非常に時間がかかった。Fedora Core3ではZIP形式もデフォルトで解凍できるので、できるなら解凍はLinuxですべきである。
インストールフォルダは「Web Site Expert #1」にそって、静的ファイルを「mt-static」フォルダ、CGIファイルやライブラリを「cgi-bin」フォルダ、公開ディレクトリとして「blog」フォルダを作成し、「blog」フォルダの下に「archives」フォルダを作成する。このとき、ブログ開始ルートを「http://www.free-style.biz/blog/」とするために、ルートディレクトリの下に「mt-static」「blog」を配置する。Fedora Core3の静的ファイルのデフォルトルートは「/var/www/html/」である。しかし、書籍どおり「cgi-bin」フォルダを同じルートに配置しては動作しない。なぜならCGIフォルダはデフォルトで「/var/www/cgi-bin/」と静的ファイルのルートディレクトリと同じ階層にあるからである。そこでその中にCGIファイルなどを配置する。
Fedora Core3のApacheは初期状態ではPerlは動作しない。「http.conf」ファイルの「AddHandler cgi-script .cgi」がコメントアウトされているので使用できるようにする。
マニュアルにも「.cgiファイルのPerlのパスを書き換える」という項があるが、Fedora Core3のPerlのデフォルトルートは「/usr/bin/perl」なので特に変更はない。
つづく
Movable Type インストール(1)
自分も忘れないように、Movable Typeのインストール手順を記録しておこう。
今回は、Fedora Core 3にMovable Type 3.1をインストールする。参考にした文献は、Movable Typeのマニュアルと「Web Site Expert #01」(技術評論社)である。
Fedora Core 3のインストールDVDはLinux World(IDGジャパン) 1月号の付録を使用する。Movable Typeのインストールに備えて、あらかじめApache、Perl、PHP、MySQL、PostgreSQLを選択しておく。あとで追加インストールするパッケージは特になくなる。
次に、Movable Type日本語版ページでパッケージをダウンロードする。初めての場合は、TypeKeyでログインアカウントを登録する。
つづく
複写なの?移動なの?
Windowsでマウスの左ドラッグでファイルコピーするとき、元のファイルが消えたり消えなかったりする。この理由を知らずに利用している人は意外と多い。
仕組みは次のとおりである。
1.コピー先が同じドライブ内であれば移動する。
2.コピー先が別のドライブ内であれば複写する。
ドライブとはハードディスクのCやD、フロッピーディスクのAなど、マイコンピュータを開いたときに見えるアイコンのことである。例えば、デスクトップからフロッピーディスクにコピーすると、別ドライブなのでファイルは複写されて残る。デスクトップからマイドキュメントにコピーすると、同じドライブ(標準はCドライブ)なのでファイルは移動されて残らない。
コピーのときに移動か複写か選択したければ、マウスの左ドラッグではなく、右ドラッグでファイルをコピーする。そうすると、マウスボタンを離したところで右メニューが開き、選択することができる。ちょっとした便利技です。
Windows98のエラーチェックって何って方へ
Windows98やWindowsMEなどのFATフォーマットOSの使っている方で、エラーチェックって何って人は要注意である。何故って、ある日突然パソコンが起動しなくなるかもしれないからだ。
FATにおけるエラーチェックの意義は、ハードディスクのエラー領域のマーク付けの使用可能領域の確認にある。インストール直後はエラーチェックは不明ということになっている。一度もエラーチェックなしに使用を続けると運悪く起動しないことがある。そのとき、運良く再起動やセーフモードで起動すれば儲けものである。
詳しい理由はよくわからないが何度かこういう現象に出くわした。むなしく再インストールである。自分なりの解釈では、エラーチェックをしていないハードディスクは空き領域の認識がうまく出来ずに、使用した領域の後ろ後ろに書き込みを行なっていくようだ。そうして最終領域を書き込みしている最中で、前に空き領域があるにもかかわらず、容量不足でハングアップするようだ。
こうした現象で再インストールを余儀なくされたパソコンはすべてエラーチェックと最適化をしていなかった。もし読者のパソコンが不明の状態であれば、真っ先にエラーチェックをすることをおすすめする。
Windows XP SP2を入れるかどうか迷っている方へ
Windows XP SP2がリリースされて数ヶ月が過ぎた。現在、幸いにしてインストール後にアプリケーションが動作しなくなったという経験はまだない。しかしながら、動作がおかしいよ、という現象には遭遇した。それを大きく分類すると以下の2つになる。
1.ネットワークの共有フォルダ(プリンタ)を使用できなくなった
2.まったく通信できない
まず1の現象だが、これは「Windowsファイアウォール」の設定の影響である。SP2インストールと同時に動作するこの機能は、いわゆるワームウイルス対策として共有機能を制限している。直接モデムでインターネットをしているユーザーには必要だが、ルータを介してインターネットをしているLANユーザーには緊急性のない機能ではある。
次に2の現象だが、これも悪さをしているのは「Windowsファイアウォール」である。トレンドマイクロの「ウイルスバスター」やノートンの「アンチウイルス」などをすでにインストールしている場合、SP2と同時に起動する「Windowsファイアウォール」は重複する。NECのプリインストールマシンのユーザーは要注意である。市販のアンチウイルスソフトはインストールしていなくても、デフォルトで「PC GATEWAY」というファイアウォールソフトがインストールされている可能性は高い。
いずれにしてもSP2の新機能の設定は、かなり高度なネットワーク知識を要求している。これを宣伝せずにとりあえずWindows Updateをしようといっている企業は問題である。しかし、こういう企業が実際少なくない。
結論として、直接インターネットをしているユーザーはSP2を適用してもほぼ問題ない。2の点を注意して設定するのみだ。しかし、LANネットワークのユーザーは、ネットワーク知識を持った知人が近くにいない場合はインストールせずに様子を見たほうがよい。100%に近い確立で問題が出る。
DoCmd(RunCommand)の意味するところ
アクセスのメソッドはコードで記述するとき「DoCmd」で始まる。「Do+Cmd」、すなわち「Do Commad」、直訳すると 「コマンドの実行」ということである。しかし、マクロのアクションにも「コマンドの実行」というものがある。よって私的には、DoCmdは「アクセスメソッドの実行」ということだと理解している。
マクロの「コマンドの実行」をVBAに変換してみると、DoCmd.RunCommandとなる。VBAのヘルプでRunCommandメソッドを調べてみても引数の説明がほとんどない。何故だろうと思っている初心者もいるかもしれないが、これはRunCommandメソッドが「アクセス(のメニュー)コマンドの実行」を意味するからである。
もう少し詳しく解説しましょう。例えば、マクロの新規作成でアクションに「コマンドの実行」、アクションの引数に「1000%に拡大」を選択する。これをアクセスの標準メニューバーから探してみる。でも最初は見つからない。アクセスを利用するユーザーなら分かるが、メニューコマンドは選択されたオブジェクト(フォームやレポートなど)によって絶えず変更されているのである。
新規にレポートを作成して、名前はデフォルトの「レポート1」とする。何かラベルを配置して保存した後、表示してみる。すると、アクセスのメニューバーの「表示」→「ズーム」に「最大1000%」というメニューがでてくる。実行してみるとレポートは拡大する。
ピンときた読者もいるだろうが、これがコマンドの実行の真実である。マクロ「コマンドの実行」において、「アクションの引数」はこうしたアクセス標準のメニューコマンドである。よって、VBAに説明はほとんどない。ちなみに、マクロが同じことをしているという確認をするためには、前記のマクロの「コマンドの実行」の前に、アクション「レポートを開く」、引数:レポート名「レポート1」、引数:ビュー「印刷プレビュー」を設定する。実行すると拡大されたレポートが表示されるだろう。
少し話がずれたが、アクセスのメニューで実行している作業をVBAに置き換えて自動化するということは、プログラミング作業の中で多々ある。メソッドで見当たらない場合でも、RunCommadメソッドの引数を探してみよう。きっと、ほとんどの目的を達成できるはずである。
名前の自動修正機能
今日からAccessのTipsを少しずつ公開する。まずは、Access2000以降の機能である「名前の自動修正」機能を紹介する。
この機能一見便利なように思えるが、実はシステム開発者から見るとかなりのクセモノである。まず自動修正機能が完全ではない。フォームやレポートのコードがほとんど修正対象に入っていない。もっと問題なのは、オブジェクトが増えてきたときにアプリケーション自体のスピードが遅くなることだ。何故って、保存と同時に毎回名前の変更機能が意味なく動作するからである(ただしMDEを除く)。やはり名前を変更したら関連したところは自分で修正したほうが良い。
アプリケーションが急に遅くなった場合は、オプションの「名前の自動修正」機能がオンになっていないか、まず確認してみよう!